• 米CPIは予想と一致で利下げ観測、カナダ中銀2会合連続利下げ
  • 弾劾支持の動き広がる、AIチップ開発で協力、マスク氏の個人資産
A customer uses a smartphone to pay for a purchase at the Pike Place Market in Seattle, Washington, US. 
A customer uses a smartphone to pay for a purchase at the Pike Place Market in Seattle, Washington, US.  Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

慎重なペース

11月の米消費者物価指数(CPI)統計では、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が引き続き堅調な伸びとなったが、上昇率は市場の予想通りだった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が来週の会合で利下げに動くとの観測が強まりそうだ。ただ、コアCPIは前年同月比3.3%上昇とインフレ圧力の根強さも示唆され、金融当局の2%目標達成に向けた前進が足踏みしているのではないかとの懸念も浮上。来年の利下げはより慎重なペースになる可能性がある。

連続利下げ

カナダ銀行(中央銀行)は政策金利を0.5ポイント引き下げて3.25%とした。大幅利下げは大方の予想通りで2会合連続。政策金利はこれで景気を抑制することも、刺激することもない中立金利の推定レンジ上限に達した。カナダ中銀は、今後は小幅な利下げに回帰する可能性を示唆。政策声明からは一段の利下げを見込んでいるとの文言が削除された。

弾劾を支持

韓国の尹錫悦大統領に対する2回目の弾劾訴追案が近く提出される見込みで、与党内でも弾劾を支持する動きが広がりつつある。ハンギョレ新聞は与党「国民の力」の韓東勲代表が、12日にも弾劾決議案への支持を表明する見通しだと報道。採決は14日に実施される公算が大きい。与党幹部の金鍾赫氏がSBSラジオに語ったところによると、尹大統領は2月か3月に辞任する案を拒否した様子だ。崔相穆企画財政相は景気の下振れリスクが強まりつつあると指摘。先週の「非常戒厳」宣布に伴う混乱が通貨に及ぼす影響を軽減すべく努めていると表明した。

AIチップで協力

アップルは人工知能(AI)専用サーバーチップを開発しており、同チップのネットワーキング技術ではブロードコムと協力している。テクノロジーニュースサイトのジ・インフォメーションが報じた。新たなチップのコードネームは「Baltra(バルトラ)」で、2026年までに量産の準備が整う見通しだという。この動きは、AIプロセッサー市場で圧倒的な強さを見せるエヌビディアからのチップ購入を避けるアップルの立場を浮き彫りにする。ブロードコムの株価は一時7%余り上昇。

世界で初めて

イーロン・マスク氏は世界で初めて個人資産額が4000億ドル(約61兆円)に達した人物となった。直近では、同氏が率いる宇宙開発企業スペースXの企業価値が約3500億ドルと評価されたことで資産が拡大。ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、マスク氏の個人純資産は一気に約500億ドル増えた。同氏の個人資産は一時は2000億ドル余り目減りしたこともあったが、2022年後半から目覚ましい勢いで回復。最近は特に、11月米大統領選でトランプ氏が勝利したことで拍車が掛かっている。

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