▽ハマス、ガザ紛争終結へ人質全て解放の用意表明 イスラエル案拒否<ロイター日本語版>2025年4月18日午前 9:14 GMT+9

[カイロ 17日 ロイター] – イスラム組織ハマス幹部のハリル・ハイヤ氏は、パレスチナ自治区ガザでの戦争を終結させ、イスラエル人の人質全員とイスラエルに収監されているパレスチナ人を交換する包括的な取引をハマスは望んでいると述べ、暫定的な停戦に関するイスラエルの提案を拒否した。
ハマス側交渉チームを率いるハイヤ氏はテレビ演説で、ハマスは暫定的な取引にはもう応じないと表明した。
イスラエルが受け入れる可能性は低く、先月再開された壊滅的な攻撃の終結をさらに遅らせる可能性がある。
ハイヤ氏は代わりに戦争終結、パレスチナ人収監者の解放、ガザ再建と引き換えに、ハマスが拘束している残りの人質を全て解放する「包括的なパッケージの交渉」に直ちに取り組む用意があると述べた。
「ネタニヤフ首相とイスラエル政府は、人質全員を犠牲にしても絶滅と飢餓の戦争を続けるという自らの政治的意図を隠すために、部分的合意を利用している」と批判。ハマスはこの政策に関与しないと語った。
仲介国エジプトは先月に決裂した1月の停戦合意の復活に向け取り組んでいるが、イスラエルとハマスは非難の応酬を繰り広げており、進展の兆しはほとんど見られていない。
地元保健当局によると、ガザでは17日、イスラエル軍の空爆により、女性や子どもを含む少なくとも32人のパレスチナ人が死亡した。
▽EU、人権「安全国」にエジプトなど追加 難民申請却下なら送還へ<ロイター日本語版>2025年4月17日午後 3:18 GMT+9

[16日 ロイター] – 欧州連合(EU)の欧州委員会は16日、難民申請が却下された申請者を送還できる「安全な国」リストに、エジプトやチュニジアなど人権問題が精査されている国を追加した。
欧州委は声明で、リスト掲載国出身者の難民申請が認められる可能性は低くなることから、「加盟国は難民申請の手続きを迅速に進めることができる」と説明。ただ、人権団体はこのリストを批判している。
リストにはバングラデシュ、コロンビア、インド、コソボ、モロッコ、エジプト、チュニジアが含まれ、今後拡大または見直しの可能性があるという。
アムネスティ・インターナショナルの外交政策専門家、フセイン・バウミ氏は、庇護手続きにおける「安全な国」という概念は「難民の国籍に基づく差別につながり、個別評価の妨げとなる恐れがある」と懸念を示し、「EUは各国において例えば政敵、LGBTI(性的少数者)の人々、ジャーナリスト、人権擁護活動家など特定のリスクにさらされているグループを明確にするとともに、リスト掲載国との連携を強化して人権問題に対応する必要がある」と述べた。
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▽トランプ氏、イスラエルのイラン攻撃計画支持せず 交渉優先=米紙<ロイター日本語版>2025年4月17日午後 2:05 GMT+9
▽イスラエル軍、停戦合意でもガザの緩衝地帯から撤退せず=国防相<ロイター日本語版>2025年4月17日午前 9:21 GMT+9