▽米国が貿易赤字ゼロ要求 日米財務相24日会談で調整 赤沢氏「優先順位はっきりしてきた」

トランプ米大統領が16日(日本時間17日)、赤沢亮正経済再生担当相とワシントンで会談した際、米国の対日貿易赤字をゼロにしたいと求めていたことが分かった。「日本で米国の自動車が走っていない。農産品も買ってくれない」と不満を述べた。日本政府関係者が18日、明らかにした。
また、加藤勝信財務相とベセント米財務長官が米ワシントンで現地時間24日に会談する方向で調整していることも分かった。為替問題を協議する可能性がある。加藤氏は来週開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議などに出席するため訪米予定で、この日程に合わせてベセント氏と会談する見通し。
関税交渉を巡っては、日米の担当閣僚協議で米側が関心を持つ品目などを列挙したのに対し、赤沢氏は要求に優先順位を示すよう求めたという。18日に帰国した赤沢氏は夜に自民党の公式ユーチューブの動画に出演し、トランプ氏の話し方などから、米側の日本への要求事項や思惑などについての「優先順位はかなりはっきりしてきた」と述べた。
赤沢氏から報告を受けた石破茂首相は18日、「次回の閣僚協議を今月中にも実施する方向で日程調整している。具体的な前進が得られるよう政府内の検討、調整を加速するよう指示を出した」と述べた。