- トランプ氏が再び利下げ要求、米国防長官の進退、中国のけん制
- 日銀は利上げ路線維持か、テスラ株が決算前に急落

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
遅過ぎる男
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が今すぐ利下げに動かなければ、米経済は減速する可能性があるとトランプ米大統領はソーシャルメディアに投稿した。トランプ氏はエネルギーと食料品の価格が下がっているため「インフレはほぼ起こり得ない」と言明。パウエル議長について「ミスター・トゥー・レイト(遅過ぎる男)という、とんでもない負け犬が今すぐ金利を下げなければ、経済は減速する恐れがある」と主張した。
米国防長官の進退
ホワイトハウスは新たな国防長官を探すプロセスを開始したと、米公共ラジオNPRが米当局者を引用して報道。レビット報道官は「フェイクニュース」だとソーシャルメディアに投稿し、事実関係を否定した。トランプ大統領はこれより先、ホワイトハウスで記者団に対し、ヘグセス国防長官が「不満を持つ職員」から攻撃を受けているようだとしつつ、そうした状況下にもかかわらず「素晴らしい仕事をしている」と述べた。ヘグセス氏は、職員の解雇や情報漏えいを巡る調査、軍事攻撃に関する機密情報をセキュリティー対策が施されていない別のチャットでも共有したとの報道を受けて厳しい立場に置かれている。
中国の警告
中国政府は各国に対し、米国と交わす貿易協定が中国の利益を損なうものであってはならないと警告した。中国商務省は声明で「他国が米国との貿易紛争を解決する取り組みを尊重するが、中国の利益を犠牲にするような合意には断固として反対する」と強調。そのような事態となれば「決して受け入れず、断固とした報復措置を講じる」と付け加えた。「中国はあらゆる関係国との連携と連帯を強化し、一方的な覇権的行為に共同で対抗していきたい」とも表明した。米国と日本は貿易協議を開始し、さらなる協議に向けた準備を進めている。
利上げ路線維持
日本銀行は、先行き2%の物価安定目標が実現していくシナリオを維持し、緩やかに利上げを進めていく従来の政策スタンスを継続する公算が大きい。複数の関係者への取材で分かった。関係者によると、米関税政策によって先行き不確実性が高まる中で、金融政策は現状維持が決まる見通しだ。消費者物価の見通しについては、円高や原油安の影響で下方修正される可能性があるという。
決算前に急落
テスラの株価が急落。ロイター通信は手頃な価格の電気自動車(EV)モデル計画を遅らせる見通しだと報じた。ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダン・アイブス氏はイーロン・マスク氏が「政府効率化省(DOGE)」での物議を醸す活動から退き、テスラの経営に再び集中すべきだと述べた。22日に1-3月(第1四半期)決算発表を控えるテスラが「非常事態」にあるとの認識も示した。
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