▽日米財務相会談 “米側から為替水準の話は出ず”【記者解説】
アメリカを訪問している加藤財務大臣は日本時間の25日朝早く、アメリカのベッセント財務長官と会談し、為替分野などについて協議しました。加藤大臣は会談後の会見でアメリカ側からは為替水準の目標や為替を管理する枠組みなどの話は出なかったとした上で、引き続き為替について、日米で緊密に協議を進めていくことで一致したと明らかにしました。
アメリカのワシントンで開催されたG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議に出席した加藤財務大臣は日本時間の25日朝早く、ベッセント財務長官と会談しました。
ベッセント財務長官はトランプ政権の関税措置をめぐる日米の閣僚交渉を担当しています。
会談はおよそ50分間にわたって行われ、この中では為替分野についても議論が行われました。
為替をめぐってはトランプ大統領が円安をけん制する発言を繰り返していますが、加藤大臣は会談後の記者会見で、「アメリカ側からは為替の水準の例えば目標や、それを管理する枠組みといった話はまったくなかった」と述べました。
その上で、今回の会談では、為替レートは市場で決定されること、過度な変動や無秩序な動きは経済や金融の安定に悪影響を与えることについて認識を再確認し、引き続き為替について、日米で緊密に、建設的に協議を進めていくことで一致したことを明らかにしました。
また加藤大臣は、会談で、アメリカの関税措置について、「極めて遺憾だ」と述べた上で、こうした措置の見直しを強く申し入れたとしています。