▽【今朝の5本】仕事を始める前に読んでおきたい厳選ニュース

  • 貿易の条件決めるのは自分とトランプ氏、米債務上限「警戒ゾーン」
  • 再投票でメルツ氏が独首相に、EUは対米報復を計画、米貿易赤字
The YM Welcome container ship docked at the Port of Long Beach in Long Beach, California. 
The YM Welcome container ship docked at the Port of Long Beach in Long Beach, California.  Photographer: Eric Thayer/Bloomberg

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

自分が決める

トランプ米大統領は、関税引き上げを回避したい貿易相手国に対し、関税水準を決めるのは自分だと述べ、度重なる交渉に従事するというアプローチから距離を置く姿勢を示した。「われわれは非常に公正な数字を提示し、これが米国の望むものだと示すつもりだ」と、トランプ氏はカナダのカーニー首相との会談で発言。トランプ氏は、米国は中国と貿易しなくても「失うものは何もない」とも述べた。

「警戒ゾーン」

ベッセント米財務長官は、連邦債務の上限枠内での借り入れ能力が尽きるまでの「警戒ゾーン」に入っていると改めて述べた。ただ具体的な時間枠への言及は避けた。下院歳出委員会で証言。財務省がすべての債務を期間内に払えなくなる、いわゆる「Xデー」が近づいていると「われわれが判断すれば、議会に報告する」と、質疑応答で述べた。米政府によるデフォルト(債務不履行)は決してないと強調し、債務上限を迂回(うかい)するための「小細工」は財務省は用いないと誓約した。

求心力に疑問

ドイツ連邦議会(下院)はメルツ・キリスト教民主同盟 (CDU)党首を首相に選出した。メルツ氏は1回目の投票では過半数を得られず、2回目の投票で630議席中325票を獲得。求心力に疑問が残る結果となった。新首相候補が最初の投票で議会の支持を得られなかったのは、第2次世界大戦後初めて。ベルリンの公共政策大学院ヘルティースクールのアンドレア・レームレ教授(政治コミュニケーション学)は、メルツ氏が「両目にあざ、足下はふらついた状態」で政権をスタートしたと表現した。

EUは報復へ

欧州連合(EU)は、対米通商交渉の結果に納得しない場合、約1000億ユーロ(約16兆2000億円)相当の米国製品を対象に追加関税を課す計画だ。関係者が明らかにした。新たな報復案は7日にもEU加盟国に伝えられる。1カ月にわたって協議を行い、最終的な関税対象リストをまとめるという。一方、英国は米国との貿易協定の締結に近づいており、今週中に署名される見通しだとフィナンシャル・タイムズ(FT)は報じた。

過去最大記録

3月の米貿易赤字は過去最大となった。トランプ政権による大規模な関税措置を控え、医薬品を含む財の輸入が急増したことが影響した。消費財の輸入が過去最大の伸びを記録。資本財と自動車の輸入も増加した。4月2日の広範な関税措置発表前に、米企業が物品確保を加速させた可能性が高いことを示した。ブルームバーグ・エコノミクスは中国から米国へのコンテナ輸送量が4月16日以降に減少していることを踏まえ、関税前に急増した駆け込み輸入は弱まるとみている。

その他の注目ニュース

アジア通貨に落ち着き戻る、中国が安定役に-ドル離れは継続との声も

ハイダー氏のマクロヘッジファンド、4月推定リターンはマイナス25%

マイクロソフト、「サーフェス」の下位モデル発表-AIツール推進へ