[ニューヨーク 1日 ロイター] –
ドル/円
NY終値 109.85/109.88
始値 109.63
高値 109.88
安値 109.52
ユーロ/ドル
NY終値 1.1993/1.1994
始値 1.2028
高値 1.2037
安値 1.1982
ニューヨーク外為市場では、翌日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明に注目が集まる中、ドルが主要通貨に対し上昇した。米経済は今年に入ってから他の先進国よりも強い成長の兆しを見せており、他の国との金利見通しの乖離(かいり)などを背景にドルに買いが入りやすい地合いとなっている。
主要6通貨に対するドル指数は一時92.566と、1月10日以来の水準に上昇。その後は92.454まで戻したが、1月9日に付けた今年の高値である92.64に迫っている。また、今年の取引は92.24で始まったが、この水準も上回っている。みずほ(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、シリーン・ハラジリ氏は「年初の水準におおむね戻っており、これまで見られたドルの軟調さはおおかた解消された」としている。
ユーロ/ドルは0.67%安の1.1998ドル。ユーロ圏の経済指標が軟調だったことに加え、欧州中央銀行(ECB)が金融政策を正常化する時期について疑念が増大していることが重しとなっている。 英ポンドは英国の製造業部門の経済指標画軟調だったこと受け、3カ月半ぶりに1.37ドルを割り込んだ。
米連邦準備理事会(FRB)はこの日から2日間の日程でFOMCを開催しているが、市場では今会合では利上げは決定されないとの見方が大勢となっている。ただ、次回6月の会合での利上げが示唆されるかどうか、市場はFOMC声明の文言に注目。今週はこのほか、4日に発表される4月の米雇用統計も注目されている。
この日発表の米経済指標では、米供給管理協会(ISM)の4月の製造業景気指数が57.3と前月の59.3から低下。ただトランプ米政権が発動させた鉄鋼とアルミニウムに対する輸入制限措置などを背景とした原材料価格の上昇を反映し、価格指数は2011年4月以来の水準に上昇した。米中貿易摩擦の高まりを含む地政学リスクを巡る緊張が緩和したこともドルの支援要因になっている。前出のハラジリ氏は「米政権の中国に対する強硬姿勢や貿易戦争に対する懸念が出ていたが、今はこうした懸念は後退しており、市場には幾分安心感が広がっている」と述べた。
この日はメーデーのため欧州やアジアの多くの国で金融市場は休場となっており、市場関係者は薄商いの中で相場の動きが大きくなったとの見方を示している。