先週末の米国債相場は、10年債利回りが3%未満で引けました。ただセントルイス連銀総裁から年内にも逆イールドが発生する可能性を予想する発言があり、今週も米金融当局者の発言から目が離せません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
北風と太陽
ポンペオ米国務長官とボルトン米大統領補佐官は、北朝鮮の非核化を示す検証可能な証拠が得られれば、米国は北朝鮮への投資を認める用意があるとの見解を示した。ボルトン氏は「われわれは北朝鮮との貿易と同国への投資をできるだけ早く開放する用意がある」とテレビ番組で発言。ポンペオ氏も北朝鮮国民が「自分たちに十分ふさわしい機会を得る」のを助けることを目的に米国が投資する可能性を別番組で語った。
手のひら返し
米国の制裁措置発動の影響で倒産の危機に直面している中国2位の通信機器メーカー、中興通訊(ZTE)に対し、トランプ大統領が事業を再開できるよう米商務省に指示した。「中国であまりに多くの仕事が失われている」ことから、「商務省に対処を指示している!」と書き込んだ。ZTEは10日には、主要な事業活動停止を発表していた。
大詰め
イタリアのポピュリスト2政党の指導者が政治プログラムの策定で協議が大詰めを迎えている。関係者が明らかにした。「五つ星運動」のディマイオ党首と「同盟」のサルビーニ書記長はいずれも首相には就任しない方向で、ディマイオ党首は学者を推す可能性がある。一方、ベルルスコーニ元イタリア首相に対し、裁判所は公職禁止を解除する判断を下したと同国紙コリエレ・デラ・セラが報じた。
逆イールド
米利回り曲線は「試練の時」だという。セントルイス連銀のブラード総裁は、米当局が利上げペースを維持した場合、年内か19年に逆イールドカーブが発生する可能性があると予想した。次期NY連銀総裁ウィリアムズ氏ら金融政策当局者が今週の講演で、逆イールドが利上げ減速につながる可能性を示唆した場合、再びブルスティープニングもあり得る。
異次元緩和の側面
2013年度以降に発行された計630兆円の固定利付国債の発行コストは累計で約7.4兆円だったが、12年度の金利水準のまま続いていたと仮定したら約5兆円増の12.3兆円となる。日本銀行の異次元緩和による金利低下で、国債発行コストが5兆円程度抑制された格好だ。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「これは隠れた増税」と指摘する。
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