決められた枠を超えて取りすぎが心配されていた小型の太平洋クロマグロについて、水産庁は、漁業者が操業の自粛に取り組んだことから、この1年間の漁獲量は決められた枠内にとどまったと発表しました。

日本沿岸などで漁獲される太平洋クロマグロは、厳しい資源状態が続いていることから、国際的な枠組みで漁獲量が規制されています。

水産庁が発表した先月までの1年間の漁獲実績によりますと、30キロ未満の小型のクロマグロは3405トンと、事前に決められた年間3424トンの漁獲枠の範囲内にとどまりました。

小型のクロマグロをめぐっては、北海道や岩手県など取り過ぎる地域が相次ぎ、枠を超えると心配されたことから、水産庁はことし1月、漁の自粛を要請していました。

小型のクロマグロの漁は定置網を使うこともあり、漁業者が意図せず多く取ってしまうケースもあるということですが、水産庁ではことしから罰則を伴う漁獲規制を導入していて、資源管理の徹底を図る方針です。