• 米加通商交渉は5日再開、トランプ氏はAPEC欠席、アルゼンチン
  • フォードが最大2.4万人削減も、黒田総裁「利上げ長期間しない」
トランプ大統領と習近平国家主席、Photographer: NICOLAS ASFOURI/AFP

新興国市場での混乱が続く中、通商摩擦でも米・カナダの交渉が妥結せず、先行き不透明になっています。今週は同交渉が再開されるほか、米国の対中関税第3弾発動の可能性があります。3日は米国株式・債券市場は休場です。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

NAFTA廃止が再浮上

トランプ米大統領は北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に絡んで、カナダによる「何十年にも及ぶ地位の乱用」を非難、米議会の交渉介入もけん制した上で同協定を廃止する可能性をあらためてちらつかせた。両国は期限だった8月31日までに交渉をまとめられず、9月5日に再開する。

欠席へ

トランプ氏は11月の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議とアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を欠席する。代わりにペンス副大統領を派遣する。APECには通常、中ロ首脳が出席しており、トランプ氏の欠席は、経済力・軍事力を強化する中国への対抗勢力としての米国の信頼性に対し、域内の懸念を高める恐れがある。また、習近平主席との会談の可能性を閉ざすことにもなる。

さらなる格下げも

既に投機的等級にあるアルゼンチン債務の格付けを、S&Pグローバル・レーティングが「B+」からさらに引き下げる可能性がある。通貨急落や国際通貨基金(IMF)による救済が背景。関係者によると、同国政府は市場の不安を和らげるため穀物輸出に対する課税を復活させ、財政赤字の穴埋めに充てることを検討している。

最大2.4万人削減

米自動車フォード・モーターは最大2万4000人を削減し、一部車種の生産を中止する可能性がある。赤字の欧州事業についても、てこ入れを図る。英日曜紙サンデー・タイムズが報じた。同紙によれば、モルガン・スタンレーのアナリストはフォードが20万2000人の従業員のうち欧州事業を中心に12%削減すると予想。スポーツタイプ多目的車(SUV)に注力し、「モンデオ」や「ギャラクシー」などの生産を中止する可能性が高いという。

「利上げ長期間しない」

日本銀行の黒田東彦総裁が現状の金融政策について、長短金利を「結構長い期間にわたり、上げるという考えはない」と、読売新聞のインタビューで述べた。政策修正は金融政策を正常化させる布石ではないとの考えも強調したという。黒田総裁は3日、都内で講演を予定している。

その他の注目ニュース
トランプ大統領は自分に倍賭け、ひたすら猛進へ-編集主幹
韓国、平壌への特使団5人を指名
アップル、自動運転実験車が公道で事故