• OPEC総会は減産合意できず-エリクソンのソフト異常
  • 華為逮捕計画を事前に知っていた、利上げゼロも、米経済指標

休場明けの米株式相場は引けにかけて一気に下げ幅を縮小。ダウ工業株30種平均は一時、前営業日(799ドル安)と同程度下げたものの、最後は79ドル安。アジア市場がこれをどう受け止めるでしょうか。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

もめた総会

石油輸出国機構(OPEC)は6日、減産についての合意なく総会を終えた。サウジアラビアが提案する大規模な減産にロシアが難色を示している。サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は7日の協議で合意が得られるとは確信していないと述べた。OPECは7日に非加盟国を交えた協議を予定しているが、生産を全体で日量100万バレル減らすとの提案は宙に浮いた状態となった。

通信障害の原因

ソフトバンクグループの携帯電話サービスで発生した通信障害で、同社はエリクソン製ソフトウエアの異常が原因だったと発表。ソフトを旧バージョンに戻すことで復旧したという。国内通信子会社の新規株式公開(IPO)で購入希望の申し出を受け付けるブックビルディングを実施している中で起きた障害。ソフトバンクは、エリクソンと共同で徹底した再発防止に取り組むとしている。

夕食会前に知っていた

ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は中国の華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の孟晩舟最高財務責任者(CFO)を逮捕する計画を、中国の習近平国家主席との夕食会にトランプ米大統領と同席する前の時点で知っていたと、ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)に明らかにした。トランプ大統領が計画を知っていたかどうかは分からないと述べた。

来年は利上げゼロか

市場が織り込む来年の米利上げ見通しが急速に後退している。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の先週のハト派的発言を受けて、ユーロダラー先物市場では25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)をわずかに割り込んだが、今週に入ってから世界的な株安で12bpに縮小。来年25bpの利上げが一度でもあるとの見方が市場で疑われていることを示唆している。

思わぬ強さも

米供給管理協会(ISM)が発表した11月の非製造業総合景況指数は、市場予想に反して上昇。統計公表が始まった2008年以降で2番目に高い水準となった。一方、ADPリサーチ・インスティテュート発表の11月の民間雇用者数は17万9000人増と、市場予想の19万5000人増を下回った。ムーディーズ・アナリティクスは「雇用の伸びは力強いが、ピークを付けた可能性が高い」と指摘。7日発表の米雇用統計で非農業部門雇用者数は19万8000人増の予想。

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