ブレイナードFRB理事:漸進的利上げ、「短期的」には依然適切

Craig Torres、Christopher Condon 

米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は、米国経済の勢いは強く、漸進的な利上げへのアプローチが今のところ引き続き適切だと述べた。

  ブレイナード理事はワシントンのピーターソン国際経済研究所の会合で7日、「フェデラルファンド(FF)金利の漸進的引き上げは、われわれが前進する中で政策の効果を評価する時間を与えるもので、役に立ってきた」と指摘。「政策の道筋は今後、見通しの変化の仕方に一層左右されるようになるが、こうしたアプローチは短期的には依然として適切だ」と語った。

  同理事の発言は、米連邦公開市場委員会(FOMC)が今月18・19日の会合での利上げ実施に賛成していることを示唆している。ただ、パウエルFRB議長と同じくブレイナード理事も、2019年にはより慎重に進めるべきだとの見方だ。

  ブレイナード理事は9月12日のデトロイトでの講演で「今後1-2年にかけて」FF金利を引き続き漸進的に引き上げるのが適切」となる公算が大きいと述べており、「短期的には」という表現は文言の変化を示している。

  同理事は11月の雇用統計にも言及し、労働市場は米経済の根本的な強さを反映しているとの見方を示した。非農業部門雇用者数の伸びは過去3カ月平均で17万人と、新規労働力を吸収するのに必要なペースを「はるかに上回っている」と述べた。インフレ基調に関する指標は「引き続き心強い」と述べた。