政府は、大型護衛艦を改修して、事実上空母化する方針などを盛り込んだ「防衛計画の大綱」を閣議決定しました。政府は「攻撃型空母」ではないことを明確にするため、常時戦闘機を搭載しないとしていますが、防衛省からは、パイロットの訓練のため、搭載期間が長くなることもありうるとの見方も出ており、今後、運用方針の具体的な内容が課題となります。
政府は18日、新たな「防衛計画の大綱」などを閣議決定し、自衛隊最大の護衛艦「いずも」を改修し、自衛隊として初めて、事実上、空母化して、新たに導入する離着陸可能な最新鋭のステルス戦闘機、F35Bを搭載する方針が盛り込まれました。
政府は、憲法上保有が許されない「攻撃型空母」ではないことを明確にするため、常時戦闘機を搭載することはせず、防衛目的だけでなく、災害対応など、多用途に運用するとしています。
ただ、防衛省からは、航行中の護衛艦への着陸や夜間の離着陸は高度の操縦技術が求められ、パイロットの安全のためには十分な訓練が必要だとして、戦闘機の搭載期間が長くなることもありうるとの見方が出ています。
野党からは、空母化は専守防衛を逸脱する可能性が非常に高いとする指摘が出ていて、今後は、こうした懸念を払拭(ふっしょく)するため、運用方針の具体的な内容をどうするかが課題となります。
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