- 米中通商協議は5月中に署名も、中国で自動車など販売奨励を検討
- モルガン・スタンレー決算、米貿易赤字縮小、米ヘルスケア株続落
米国と中国の通商合意が5月中にまとまる可能性が浮上しました。2日間にわたって行われていた日米貿易交渉の初会合では、日本の米農産品に対する関税引き下げについて米政府内に環太平洋連携協定(TPP)を上回る水準を求める声があった中、早期の関税引き下げを優先してTPP水準までの引き下げで日米閣僚が大筋一致したと報じられました。米国の主要な貿易相手国との協議が急速に進展しているようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
5月中か
米中両国は通商合意締結に向けてさらに2回のハイレベル協議を予定していると、関係者が明らかにした。トランプ大統領と習近平国家主席が5月中に署名できるよう目指すという。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表らが4月29日の週に北京を訪問し、中国の劉鶴副首相はその翌週にワシントンを訪れる予定。
販売奨励
中国が自動車、エレクトロニクス製品の販売奨励策を検討している。関係者が明らかにした。草案では新エネルギー車やスマートフォン、家電が対象に含まれている。まだ政府機関との協議段階であり、最終的に承認される保証はないという。草案を作成したとされる国家発展改革委員会 (発改委)にファクスでコメントを求めたが返答は得られていない。
好決算
モルガン・スタンレーの1-3月期決算は調整後1株利益が1.33ドルで、アナリスト調査の最も高い予想を上回った。融資と純金利収入の伸びは「1桁台」になるとの見通しを示した。株価は2.6%高。ペプシコは利益と売上高がともに予想を上回った。スナック菓子や飲料の好調が背景。コア1株利益は97セントと、予想を上回った。株価は3.8%高。
航空機の影響
米貿易赤字は2月に494億ドルと、前月の511億ドルから縮小し、8カ月ぶりの低水準となった。民間航空機の輸出急増が背景。市場予想は534億ドル。ただ、ボーイング737MAXが運航停止となっていることから、この傾向は限定的となる可能性がある。財の対中貿易赤字も縮小した。
「強欲ぶり」
米ヘルスケア関連株の下落が止まらない。医療保険業界の指標銘柄と目されるユナイテッドヘルス・グループが「メディケア・フォー・オール(国民皆健康保険制度)」法案に関する議論に加わったことで、ヘルスケア株の下げは16日に本格化し、17日もユナイテッドヘルスは一時5.8%安となった。2020年の大統領選挙に出馬している民主党のバーニー・サンダース上院議員は今月12日のツイートで同社を名指しし、民主党政権になれば「あなたたちの強欲ぶりはこれで終わりだ」と述べている。
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