- インド総選挙出口調査、OPECプラス、サウジとイラン
- オーストラリア選挙後の反応、共和党議員が大統領弾劾に言及
戦争は望まないが、戦争になるのなら全力で戦う。サウジ外相の言葉ですが、同じ発言がイラン革命防衛隊の司令官からも出ています。米中貿易戦争の一進一退が毎日のように報じられる一方で、現実の戦争に対する警戒も広がっています。一触即発の事態に、トランプ政権に自制を求める声が各国から挙がっていますが、2020年の大統領選挙を意識しているのか、武力行使カードを温存したいのか、トランプ氏自身は戦争に反対だと述べています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
過半数確保へ
インドの株式や通貨ルピー、債券は20日の市場で上昇しそうだ。同国総選挙(下院選挙)の出口調査の結果、モディ首相率いるインド人民党(BJP)の与党連合が過半数議席を獲得する見通しとなった。6週間にわたり続いた投票は、19日に終了した。開票は23日に行われる。バンク・オブ・アメリカのジェイエシュ・メータ氏は、経済政策の継続性が確実になると予想。投資家はこれを歓迎すると続けた。
温度差
サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)の主要加盟国は、年内いっぱい減産体制を維持する考えを示唆しながらも、供給不足は回避すると表明した。OPECと減産協調する非加盟産油国がこの見解をどの程度共有しているのかは、明確ではない。19日にサウジアラビアのジッダで開かれた「OPECプラス」の閣僚級会合では、大半が今年下期に減産を延長することに支持を表明したが、ロシアのノバク・エネルギー相は今後1カ月の動向を見極めたいと述べた。
力と決意
サウジアラビアはイランとの戦争を望まないが、イランが開戦を決めるなら、「力と決意」をもって応じる。「いかなる形でも戦争は望まないが、同時にイランがサウジへの敵対的な政策を継続するのも容認しない」と、サウジのジュベイル外相がリヤドで記者団に話した。一方、イランの革命防衛隊を率いるホセイン・サラミ司令官も同様に、戦争を望んではいないが、衝突となればちゅうちょしないと発言。
予想外の結果
オーストラリア総選挙の結果を受けて、豪ドルは対米ドルで上昇して始まった。18日に投開票された総選挙は、与党・保守連合(自由党・国民党)が勝利する予想外の結果となった。野村ホールディングスの金利ストラテジスト、アンドルー・タイスハースト氏(シドニー在勤)によれば、労働党が提唱する税制政策の可能性が消え、住宅市場では懸念材料が減った格好。企業のセンチメントは改善すると見込まれている。
負け犬か勇気か
ジャスティン・アマシュ下院議員(共和党、ミシガン州)は、ロシア疑惑捜査をまとめたモラー特別検察官の報告書を読んだ上で、トランプ大統領の行為は「弾劾に値する」と非難。捜査結果はバー司法長官によって「意図的にねじ曲げられて伝わった」とも述べた。トランプ大統領は「まんまと敵の手中に入った悲しい負け犬」だとツイッターで応酬。ロムニー上院議員(共和党、ユタ州)はアマシュ氏の発言を「勇気がある」と述べながら、弾劾には共和党が過半数を制する上院も国民も乗り気ではないと指摘した。
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