- スプリントとTモバイル不透明、レアアースが米中の取引材料か
- フォード全世界で人員削減、イラン濃縮ウラン、ウォルマート端末
スプリントとTモバイルUSの株価が、米国市場で大きく振れました。米連邦通信委員会(FCC)委員長が両社の合併承認を勧告するとの発表を受け、朝方は大きく上昇していましたが、午後になると、米司法省は承認しない方向とのニュースが流れて上げ幅を一気に縮小。その後はもみ合う展開でした。米携帯電話業界の競争環境、消費者への影響を司法省が今後どう判断するか、なお目が離せない状況です。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
28%急伸後に上げ縮小
米携帯電話事業者TモバイルUSによる同業スプリントの買収案を巡り、司法省が承認しない方向に傾きつつあると、同省の精査に詳しい関係者が明らかにした。両社が提示した譲歩案では反トラスト面での懸念の解消に不十分だという。それより前にはFCCのパイ委員長が、両社による資産売却などのコミットメントを評価して合併承認を勧告すると発表。スプリント株は一時、前週末比28%高と急伸した。
臆測呼ぶ視察
中国が米国との貿易交渉でレアアース(希土類)を取引材料にするとの見方が広がっている。習近平国家主席がレアアース関連の国内施設を視察したことで観測が広がった。米国はレアアース需要の8割程度を中国からの輸入に頼っている。習主席の視察には、米国との貿易交渉を率いてきた劉鶴副首相が同行した。
7000人削減
米フォード・モーターは給料制の社員約7000人を削減する計画だ。全世界のホワイトカラーの約10%に相当する。自動車業界は世界的に販売の伸びが減速する中で、技術的シフトに遅れずに付いていかなければならず、経営への圧力が強まっている。人員削減の大部分は北米では5月24日までに、欧州や中国、南米など他市場では8月末までに完了する予定。
濃縮ウラン
イランは低濃縮ウランの製造量を4倍に拡大した。イランの原子力機構当局者の話を基に、同国のタスニム通信が伝えた。当局者によれば、20日時点で濃縮度3.67%の濃縮ウラン生産を増やしており、国連の核監視機関に通知。イランは今月、欧州が60日以内に経済制裁を巡る同国の要求に応じない限り、2015年に結んだ核合意のウラン濃縮について一部履行を停止すると警告していた。
100ドル切るタブレット
米小売り大手ウォルマートがグーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した3種類のタブレット端末を今週発売する。いずれも販売価格は100ドル(約1万1000円)を下回っており、アップルの「iPad(アイパッド)」に対抗したい考えだ。価格は画面サイズ8インチのモデルが64ドル、10.1インチが79ドル、同画面サイズに取り外し可能なキーボードが付くと99ドル。アイパッドの販売価格は329ドルから。
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