- 米朝握手も非核化見えず、貿易戦争でトランプ氏勝利宣言
- バイトマン氏挫折か、株安前のパウエル氏頼み、ドイツ銀2万人削減
大きなニュースが相次いだ週末、アナリストらが特に驚いたのは米国が華為技術(ファーウェイ)への輸出を米サプライヤーに認めたことでした。CIBCのライ氏は、このニュースが市場で建設的に受け止められるはずだと指摘。「リスク資産の好調で今週は始まるだろう」と分析しています。ただ、ホワイトハウスのクドロー国家経済会議(NEC)委員長は、「ファーウェイに恩赦が与えられたのではない」と述べ、期待に水を差しています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
握手の次は
北朝鮮の非核化で米朝協議が再開されることは一定の評価を得ているが、北朝鮮は今も「非核化」が何を具体的に意味するのか明確にしていない。同国の担当者らは核兵器について交渉する権限を与えられていないようだと、米当局者は話した。トランプ大統領と金正恩委員長が3回目となる米朝首脳会談を板門店で行ったことについて、専門家は「真剣な外交というよりは、むしろショービジネスや見た目に配慮した行動だ」と述べ、具体的な非核化につながるかどうか先行きは依然見えないと指摘した。
休戦中に勝利宣言
米国が中国との貿易戦争休戦で合意したと発表した翌日、トランプ大統領は貿易戦争で米国が「勝利を収めつつある」と宣言した。大統領は訪問先の韓国で記者会見し、対中貿易摩擦において米連邦準備当局は「われわれの支えに全くなっていない」と批判。「それにもかかわらず、米国は勝利を収めつつある。しかも大勝利だ。誰にも負けない経済をわれわれが作り上げたからだ」と話した。
フランスどう動く
ドイツのメルケル首相は欧州委員会の幹部人事について、ティメルマンス第1副委員長(オランダ国籍)とドイツのウェーバー氏だけが現実的な候補者だと示唆。両氏が欧州委トップとナンバー2に決定すれば、ドイツ連銀のバイトマン総裁が欧州中央銀行(ECB)に就く公算が小さくなる。欧州委員長職を要求せず欧州委ナンバー2のポストをウェーバー氏に譲ったとみられるフランスが、何らかの見返りを求める可能性は高い。
救世主パウエル
米経済にリセッション(景気後退)の陰が忍び寄る現在、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長には、景気拡大が史上最長を更新し続けるための利下げが求められている。かつて米株式相場が急落すると、グリーンスパン・プットと呼ばれる米連邦準備当局の下支え策が期待されたが、パウエル議長にはそうした急落が起きる前の段階から、予防としての措置が求められている。
5人に1人
ドイツ銀行は最大2万人の削減を計画している。関係者が明らかにした。ゼービング最高経営責任者(CEO)が進める事業再編計画の一環で、早ければ今週発表される可能性があり、投資銀行部門が最も影響を受ける可能性が高いという。一方、同行は資産運用事業で2021年までに300人を採用する計画だと、ロイター通信は報じた。
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