- BofAは過去最高益、米住宅着工2カ月連続で減少
- ベージュブック、プライムデー、ネットフリックス決算
米国株式市場では、S&P500種株価指数が3000の大台を割り込んで終了しました。米貨物輸送のCSXが米中通商対立などを理由に2019年の売上高見通しを下方修正したことが重しとなりました。CSX株は一時12%下落。景気のバロメーターであるダウ輸送株平均も大幅安です。企業の決算発表が続く中、長引く貿易戦争が業績にどこまで影響を及ぼしているのか、投資家は目を凝らしています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
トレーディング低迷を乗り越えて
バンク・オブ・アメリカ(BofA)の4-6月(第2四半期)決算は、個人向け銀行業務の好調が寄与し過去最高益となった。融資と預金が拡大し、住宅ローンも増加した。トレーディング部門は10%の減収となり、JPモルガン・チェースと同様に低迷した。純金利収入は前年同期比3%増の122億ドル(約1兆3210億円)。ブルームバーグがまとめた市場予想平均は123億ドルだった。
集合住宅が落ち込む
6月の米住宅着工件数は前月比0.9%減少し、2カ月連続で前月比マイナスとなった。一戸建て住宅は持ち直したものの、集合住宅の落ち込みが大きかった。先行指標となる住宅着工許可件数は6.1%減少。こちらも集合住宅の許可申請減少を反映している。集合住宅の着工件数は9.2%減、許可件数は16.8%減。
月末の討議資料
米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)では、米景気が緩慢なペースで拡大したことが示された。雇用の伸びは幾分か減速しつつあり、インフレは引き続き安定もしくはわずかに鈍化したとしている。今回のベージュブックは7月8日までに集めた情報を基にまとめられた。0.25ポイント利下げが広く予想されている月末の連邦公開市場委員会(FOMC)での議論の方向を大きく変える可能性は低い。
貫禄
アマゾン・ドット・コムは15、16両日に行った会員向けセール「プライムデー」で、競合他社に対する圧倒的な強さを見せつけた。ウォルマートやベスト・バイなどは値下げで応戦したが、かなわなかったもようだ。電子商取引を調査するエジソン・トレンズによると、プライムデー初日にアマゾンが売り上げた額は、ウォルマートとイーベイを合わせた額の10倍を超えた。初日の売上高は昨年のプライムデー初日より53%多かったという。
巨額投資を支えられるか
動画ストリーミングサービスの米ネットフリックスの株価が、通常取引終了後の時間外で10%超下落した。取引終了後に発表した第2四半期決算で米国の加入者が純減したことが明らかになった。世界全体の加入者数も増加幅が予想を下回った。番組制作に巨額の投資をし、利益率の低い同社への懸念が強まった。
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