• ファーウェイ制裁猶予90日間延長、1ポイント利下げ要求
  • ドイツが財政措置準備か、ボストン連銀総裁、英政権が国民向け宣伝

トランプ政権は中国通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ)に対する制裁措置の一部猶予期間を90日間延長しました。米中対立が続く中、株式市場はこれを通商交渉進展に向けた一定のシグナルと受け止め、主要3指数はそろって上昇して終えています。ただ米国は同時に、ファーウェイの関連会社を新たに「エンティティーリスト」に追加。同社は反発しており、相場の不安定さは続く可能性もあります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

「不当に扱われている事実変わらず」

ロス米商務長官はFOXビジネスに対し、米国で一部の通信企業がファーウェイに「依存」しており、90日間の猶予が適切であると判断したと説明。一方で、商務省がエンティティーリストにファーウェイの関連会社46社を追加する決定を下したことも明らかにした。ファーウェイは米国の決定について「当社が不当に扱われてきている事実を変えるものではない」とコメント。リストへの関連会社の追加は「政治的な動機に基づいて」いると反発を示した。

最低1ポイント

トランプ大統領は米金融当局をあらためて批判し、世界経済を支援するため政策金利を1ポイント引き下げるよう求めた。「米政策金利はかなり短期間に少なくとも100ベーシスポイント引き下げられるべきだ。恐らく何らかの量的緩和も伴うべきだ」とツイート。またドルについては「あまりに強いため、世界の他の地域を傷つけている」と主張した。

厳しさ緩むか

ドイツ政府は同国経済が深刻なリセッション(景気後退)に陥った場合に発動できる財政措置を準備している。事情に詳しい関係者2人が明らかにした。住宅のエネルギー効率を高めるための補助や短期雇用の促進、社会福祉を通じた所得増加策が検討されているという。財政均衡にこだわる厳格なドイツの政策姿勢は和らぎつつあるもようだ。報道を受け、週明けの欧州債市場で独国債は下落、イールドカーブはベアスティープ化した。

「緩和し過ぎ」に警告

ボストン連銀のローゼングレン総裁は米経済が非常に順調であり、国内の見通しが暗くならない限り金融当局は追加緩和に動くべきではないとの見解を示した。ブルームバーグテレビジョンのインタビューで「景気がむしろ減速に向かっているという証拠を目にしたい」と発言。「大きな問題を抱えていない状況で緩和し過ぎないよう注意する必要がある」と述べた。同総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で議決権を持つ。7月の会合では利下げに反対した。

備え本格化

ジョンソン英政権は9月から合意なき欧州連合(EU)離脱に備えるための国民向け宣伝活動を開始する。これまでの情報提供は企業向けが中心で合意なき離脱の可能性に備えて技術的な説明が行われていたが、今回は見る人にとってより分かりやすいキャンペーン内容だと、政府当局者が匿名を条件に述べた。同時に議会への説明も強化し、ゴーブ国務相が毎週下院で離脱計画に関する最新情報を公表する。

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