• FOMCが追加利下げ、3会合連続-今後については様子見を示唆
  • 7-9月期米GDPは市場予想上回る年率1.9%増-個人消費下支え
Employees assist customers with Apple Inc. products during a sales launch at a store in New York.
Employees assist customers with Apple Inc. products during a sales launch at a store in New York. Photographer: Jeenah Moon/Bloomberg

米連邦連邦公開市場委員会(FOMC)は3会合連続の利下げに踏み切りました。とはいえ、市場はすでに織り込み済み。声明発表後の米国株式市場はわずかな上昇にとどまりました。一方で、パウエル議長は「利上げには著しいインフレ率上昇が必要」と発言、2週間ぶりの高値を付けていたドルが急落しました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

予想通り

FOMCは29、30両日に開いた定例会合で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを1.5-1.75%に設定。市場の予想通り、従来から0.25ポイント引き下げた。今後は、少なくとも1会合は政策を据え置く可能性を示唆。声明では「景気拡大の維持に向け、適切に行動する」との文言を削除した一方、「FF金利誘導目標レンジの適切な道筋を精査する」と記し、データを注視していく姿勢を示した。

個人消費頼み

7-9月の米実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率1.9%増だった。昨年10ー12月以来の低い伸びとはいえ、拡大ペースが市場予想(1.6%増)を上回った。米経済の最大部分を占める個人消費が2.9%増と全体を支えた。企業設備投資の軟化や輸出の低迷に関連した景気減速の広がりを巡る懸念はひとまず和らいだ格好だ。一方で、非住宅の設備投資は3%減と2015年以来の大幅減となった。

株価上昇

米アップルが30日夕に示した10ー12月期の売上高見通しがアナリスト予想を上回った。発表資料によると855億-895億ドル(約9兆3000億円-9兆7400億円)の見通し。予想は865億ドルだった。9月に発表した「iPhone(アイフォーン)」の最新モデル「11」と「11 Pro」やウエアラブル端末の堅調な需要を示唆した。発表を受け、アップルの株価は取引終了後の時間外で上昇した。

孫氏に閑古鳥

ソフトバンク・グループの孫正義社長は、サウジアラビア最大の投資会議にパネリストとして登壇したが、話を聞く人の姿はまばらだった。ウィーワークを巡る混乱を背景に、ビジョンファンド(VF)構想の魅力低下を物語っている。孫氏は人工知能(AI)と起業家精神を中心に短く語るにとどめ、1000億ドル(約10.9兆円)規模のVF2号にサウジが出資するかどうかには一切触れなかった

50年債あきらめず

米財務省は30日に発表したクオータリーリファンディング(四半期定例入札)の声明で、50年債の発行開始に引き続き関心があることを明らかにした。財政赤字が1兆ドル(約109兆円)に拡大する中、投資家層の拡大が狙い。20年債や担保付翌日物調達金利(SOFR)に連動した1年物変動利付債の発行も検討している。同入札での国債発行額は840億ドルに設定。4四半期連続で過去最高に据え置いた。

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