[杭州(中国) 11日 ロイター] – 中国の電子商取引大手アリババ・グループ(BABA.N)は、同国でネット通販最大の商戦日とされる11月11日の「独身の日」の売上高が、現地時間午後4時31分(0831GMT、日本時間午後5時31分)に300億ドルの節目を突破したと明らかにした。今年も売上高は過去最高を更新する見通し。 

米アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)のオンラインストアによる直近の四半期の売上高の80%超に当たり、アリババの昨年の「独身の日」の売上高と同水準となる。 

同社によると、売上高は最初の1時間で840億元(120億ドル)に達し、前年同期の690億元を22%上回った。 

その後、最初の9時間の売上高が1583億1000万元(226億3000万ドル)に達したと表明した。前年の同時点の売上高を25%上回った。 

2018年の独身の日のアリババの売上高は、300億ドル相当となり、米国の感謝祭後の「サイバーマンデー」の売上高全体(79億ドル)を大幅に上回った。ただ前年比の伸び率は27%と、これまでで最低となった。

中信証券は今月9日付のリポートで、今年の独身の日の売上高が20─25%増にとどまると予想。中国の電子商取引全体が伸び悩んでいることが一因という。 

アリババが主催した独身の日のイベントにはテイラー・スウィフトなどの有名歌手が出演。売上高は最初の1分8秒間で10億ドルに達した。 

アリババによると、アップル(AAPL.O)、ロレアル(OREP.PA)、ファーストリテイリング(9983.T)のユニクロを含む84のブランドが、最初の1時間の売上高がそれぞれ1億元以上となった。 

同社は今年、昨年の参加者を約1億人上回る5億人以上の参加を見込んでいる。 

関係筋が先月明らかにしたところによると、アリババは今月、最大150億ドルの調達に向け、香港市場に上場する計画だ。

同社は中国でネット通販最大手の座を維持しているが、京東商城(JDドットコム)(JD.O)のほか、ピン多多(ピンドォドォ)などとの競争に直面している。