- 日産・ルノー関係、「修復できる段階ではないだろう」-アナリスト
- カルロス・ゴーン被告の解任後から2社の関係は悪化していた
日産自動車の複数幹部は、会長だったカルロス・ゴーン被告の解任後、仏自動車ルノーとの関係が機能不全に陥ったとの懸念を背景にルノーとのアライアンス解消の可能性を精査している。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。
日産は昨年からアライアンスを維持するメリットとデメリットを検討しており、特にエンジニアリングや技術の共有が焦点となっていた。部外秘の情報を話しているとして同関係者が匿名を条件に述べた。アライアンス解消を検討したのはゴーン被告の日本逃亡前であり、予備的な作業だったことから正式決定はまだ下されていないという。
ルノーが日産の筆頭株主であり、2社の関係修復を強く求めていることを考えるとアライアンス解消がどれほど現実的かは不透明だ。
エバコアISIのアナリスト、アーント・エリングホルスト氏は13日のリポートで、日産とルノーの関係は「壊れており、修復できる段階ではないだろう」と指摘した。
日産に13日にコメントを求めたが返答は得られなかった。ルノーはコメントを控えた。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)がこれより先に報じたところによると、日産幹部はゴーン被告による日本からの逃亡後、ルノーとの分離の可能性に備えて緊急時対応計画を強化している。
ルノー・日産アライアンスの取締役会は1月30日に会合を持つ予定で、共同プロジェクトに関する発表につながる可能性もあると、事情に詳しい別の関係者が明らかにした。
原題:Nissan Examines Possibility of Breaking Away From Renault (1)(抜粋)