[ニューヨーク 8日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルが対円で上昇。朝方発表された4月の米雇用統計は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)が影響し雇用者数が大幅な落ち込みとなったものの、予想ほどは悪化しなかった。 

米株高となる中、リスク選好度も高まった。 

雇用統計では非農業部門雇用者数が前月から2050万人減と、1930年代の大恐慌以降で最大の落ち込みとなった。エコノミスト予想は2200万人減だった。失業率は14.7%と、第2次世界対戦後に記録した1982年11月の10.8%を上回り、戦後最悪となった。 

終盤の取引で、ドル/円JPY=EBSは0.4%高の106.71円。ユーロ/ドルEUR=EBSは横ばいの1.0836ドル。 ドル指数=USDはほぼ変わらずの99.77。 週足では、ドルは対ユーロと対スイスフランで約1カ月ぶりの上昇を記録した。 

バンノックバーン・グローバル・フォレックスの首席市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は、市場は雇用統計に反応薄だったと指摘した。 

OANDAのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏も「雇用統計から新材料は得られなかった。相場の動きは失われた雇用の大半が一時的との見方を示唆している」と述べた。