- 黎智英氏が会長のネクスト・デジタル、株価は7年ぶり高値
- 人々が列を成しアップル・デーリー(蘋果日報)購入-地元メディア
香港の民主主義を支持する市民は中心部のビジネス街を占拠し、数十万人規模で路上を行進したほか、警官隊との衝突で催涙ガスやスプレーに耐えた。
香港市民は今、株式取引口座という新たな抗議手段に訴えている。10日に香港国家安全維持法(国安法)違反の疑いで逮捕された黎智英(ジミー・ライ)氏への支援を示そうと、同氏が会長を務めるメディア企業ネクスト・デジタルの株式を買い入れる市民が急増。その結果、同社株は11日までの2日間で1100%余り値上がりし、7年ぶりの高値を付けた。
報道の自由奪われた香港、世界の金融センターとしての評判も失墜か
京華山一国際香港の調査責任者、キャスター・パン氏は「膨大な数の個人投資家が購入している」と指摘した。
理論的にネクスト・デジタル株購入は、ライ氏への金銭的支援になり得る。ブルームバーグのデータによれば、同氏はネクスト・デジタルの71%を握る。このところの値上がりで同社の時価総額は26億香港ドル(約360億円)を超えた。
市民らは他の方法でもライ氏との連帯を探っている。人々が11日朝、列を成してアップル・デーリー(蘋果日報)を購入していると地元メディアは伝えた。ネクスト・デジタルが発行する新聞、アップル・デーリーはライ氏が25年前に始めた。
同紙はフェイスブックへの投稿で、需要急増のため11日の発行部数を55万部に増やしたことを明らかにした。2週間前は約7万部だった。
原題:An 1,100% Stock Gain Is Hong Kong’s New Protest Rallying Cry (3)(抜粋)