新型コロナウイルスの患者に対応する病床の確保に向けて日本医師会など医療関係団体は、今週、対策会議の初会合を開くことにしています。地域ごとに病院間の連携を進めて、地域医療の維持を図りながら受け入れ態勢を強化したい考えです。

新型コロナウイルスの感染拡大で病床の確保が各地で課題となっていて、菅総理大臣は、先週、日本医師会など医療関係団体の代表に、医療機関の支援に取り組むとしたうえで、病床確保への協力を要請しました。

日本医師会、全日本病院協会など4つの医療関係団体は、病床の確保に向けて、新たに立ち上げた対策会議を今週、開くことにしています。

病床の確保をめぐっては、公立病院などに比べ民間病院での患者の受け入れが進んでいないという指摘がある一方、民間病院は施設の規模や医療人材が限られており、受け入れる余地が少ないという事情もあります。

こうした中、日本医師会の中川会長は「大規模病院のコロナ病床をさらに拡大し、その病院がやっている通常医療の部分を中小規模の病院にお願いする仕組みを地域ごとに作ることも有力な案ではないか」と述べました。

対策会議では、地域の医療機関の役割分担も含めた連携強化が話し合われる見通しで、地域医療の維持を図りながら、患者の受け入れ態勢を強化したい考えです。