東芝の永山治取締役会議長は14日の会見で、25日に開催される定時株主総会後に臨時株主総会を開催し、新たな取締役を選任する考えを示した。

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  同社は、筆頭株主エフィッシモ・キャピタル・マネジメントが選任した弁護士が10日に公表した調査報告書の指摘を真摯(しんし)に受け止めるとし、13日に取締役や執行役計4人の退任を発表していた。当初は定時総会で13人の取締役選任案を諮る予定だったが、太田順司、山内卓の両氏が外れることとなった。

東芝、取締役など4人が退任へ-午後1時から永山議長が会見

  永山氏は、株主との対話を通じ「必要な人材についての意見をしっかりとくみ取り、できる限り反映させたい」と述べた。また、社外取締役だけで構成される戦略委員会を発足させる計画については、取締役会の下に設置して企業価値向上に向けた検討を加速させることも急務だと訴えた。同委員会のメンバーは外国籍の取締役を含め4-5人程度を想定している。

  執行役の立て直しも本格化させる。4月に車谷暢昭前社長が突然辞任し、綱川智会長が後任に就いたが、「新陳代謝の必要性はより切迫したもの」となっており、後継者育成計画の検討に早急に取り組む考えを示した。

  また永山氏は、調査報告書で指摘された問題の深層には車谷氏の存在が無視できないとし、「株主とやや対立的な関係が醸成され、現在の状況もそれが原因になっている」と分析。今後第三者の目を入れて客観的に真相を探っていくという。

  取締役会議長として「監督機能を果たせたかというと、欠けているところはあった」とした上で、早期に正常化を果たすのが自身の役目だと強調した。

  調査報告書では昨年7月の株主総会の運営を巡り、経済産業省と一体となって議決権行使を妨害するような行為があり、総会が公正に運営されたものとは言えないと指摘されていた。

東芝は「不当な影響」で議決権妨げようと画策-経産省関与も