今週(19日〜25日)の注目点は、23日に開幕する東京五輪2020だ。コロナ禍で開催中止や延期が叫ばれ、世論の大半は中止・延期論を支持している。そんな逆風の中で五輪は開幕する。注目点はコロナ対策だけではない。日本人や世界中の人々の関心を惹きつけることができるか、IOC、組織委員会、政府に突きつけられている課題は重い。開催する以上は世界中が納得する大会にすべきだ。菅首相は「安心安全な大会にする」と繰り返し強調してきた。公約通りに大会が運営されるか否か、この点が最大の注目点になる。アスリートは徹底的な管理に加え、無観客の中で勝負を競うことになる。アスリートが納得する大会でなければならないだろう。スポーツの祭典である五輪に政治の影がつきまとっている。韓国だ。文在寅大統領の来日に向けて韓国は、さまざまな条件を勝手に主張している。日本政府は「訪日される以上丁寧に対応する」(菅首相)としているが、本心は「勝手にしやがれ」だろう。韓国らしいといえばそれまでだが、メディアによって伝えられる事前交渉では、北朝鮮と“同根”ともいうべき風情が見え隠れしている。イランの核合意交渉の再開も難航している。主張の違いだけではない。歴史、習慣、精神風土、数えあがたらきりがないほど交渉当事者間には無数の違いがある。それを乗り越えることに国際政治の意味があるのだろう。菅首相は対韓国でも手腕が問われることになる。
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