自動車の安全性に対する究極の試練はコンクリート壁との衝突でもなく、高い空中からの落下でもなく、音を立てて崩落を続ける氷山だというボルボのテレビコマーシャルがこの春、米国で流れました。関係者によればバイデン政権は5日、新しい排ガス規制と電気自動車の販売目標を発表します。バイデン氏が副大統領だった2012年にオバマ政権が打ち出した目標に比べ、アクセルの踏み込みが足りないとの批判がすでに出ています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

2023年スタート

米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長は、米経済が金融当局の予想通りに推移した場合、2023年に利上げが開始されるとの見通しを示した。「フェデラルファンド(FF)金利の目標レンジ引き上げに必要な条件は、2022年の終わりまでに達成されているだろう」と述べた。その上で、ワクチン未接種の人の間でデルタ変異株の感染が急拡大している状況を指摘し、「明らかに見通しに下方向のリスクとなっている」と述べた。

大きく届かず

7月の米民間雇用者数は前月比33万人増と、2月以来の低い伸び。増加幅は市場予想の68万人を大きく下回った。経済は幅広く改善しているものの、雇用の面では困難な状況が根強いことが示唆された。建設業の伸びは1000人にとどまった。ADPのチーフエコノミスト、ネラ・リチャードソン氏は「雇用の伸びが第2四半期(4-6月)のペースから顕著に減速したことを示した」と指摘した。

入札も縮小へ

米財務省は来週予定している四半期定例入札について、中長期債の入札規模を過去最大で維持した。長期債を1260億ドル(約13兆7000億円)発行する。政府が次々と打ち出す経済対策の財源となる。「堅調な需要」を背景に、インフレ連動債の発行はさらに増加するとした。一方で、11月にも入札規模の縮小を発表する見込みだと明らかにした。

温故知新

先週の中国株売りで1兆ドル(約108兆円)の時価総額が吹き飛んだことをきっかけに、習近平国家主席の過去の発言を調べる動きがトレーダーの間で活発になっている。鍵を握る演説の一節を捉えたスクリーンショットが拡散されており、それには習氏が「節度を欠く」オンラインコンテンツや教育格差などを非難している内容があったという。ギャブカル・ドラゴノミクスのダン・ワン氏は演説は非常に難解だが「大半は完全に読解可能なものであり、今の段階で習氏はおおむね有言実行の人だということを理解すべきだ」と指摘した。

あと5年は

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、10年後はともかく、あと5年は同行トップの座に座っているつもりだと述べた。FOXビジネスとのインタビューで、「私はゴルフをしたり花を愛(め)でたりして過ごすつもりはない」と語った。JPモルガン取締役会は先月、ダイモン氏(65)が「相当の年数」にわたり経営トップにとどまるように、同氏に長期賞与を付与した。

その他の注目ニュース

バイデン政権、初の台湾への武器売却を承認-7億5000万ドル規模か

米ISM非製造業景況指数、過去最高を更新-受注や雇用が改善 (1)

SEC委員長、米国で上場の中国企業を「懸念」-情報が不十分の恐れ