自民党総裁選に立候補している河野太郎行政・規制改革相(58)、岸田文雄・前政調会長(64)、高市早苗・前総務相(60)、野田聖子幹事長代行(61)が24日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、安全保障などを巡って議論を交わした。

 敵のミサイル発射基地などを自衛目的で破壊する「敵基地攻撃能力」の保有について、河野氏は「ミサイルを撃ち落とすことは、技術が高度化すると難しくなってくる。相手がミサイルを撃つことをためらう抑止力を日米で高めなければいけない」と主張し、敵基地攻撃論を「ピント外れだ」と批判した。

 岸田氏は「北朝鮮は日本に届くミサイルだけで500~600発持っている。第2撃への備えとして(保有も)一つの選択肢だ」と主張した。発射位置の特定が難しいという指摘に対しては、「日米で位置を確認するための技術開発を行う」と強調した。

 高市氏は「敵基地を先に無力化した方が勝ちになる。対抗手段をしっかり持ち、日本を守るための最善の努力をする」と語り、保有に前向きな姿勢を示した。

 野田氏は「どこが敵か、どんな状態か、議論されないまま言葉だけが進むのは怖い。外交が最善の安全保障だ」と訴えた。

 閣僚・党役員人事を巡り、安倍前首相や麻生副総理兼財務相を要職に起用するかどうかを聞かれたのに対し、河野氏は「総裁選を戦っているさなかに、人事についてぺらぺらしゃべるほど、不謹慎な男ではない」と言及を避けた。岸田氏は「『この人は除きます』と排斥するような議論はしてはならない」と述べるにとどめた。