イギリスで開かれている気候変動対策の国連の会議「COP26」は、2日間にわたる首脳級の会合が終了しました。途上国から「カーボンニュートラル」の宣言が行われた一方、先進国からは資金面で支援する方針が示され、今後、本格化する国際交渉で各国が協調して対策を打ち出せるかが焦点となります。
「COP26」は、1日と2日に首脳級の会合が行われ、各国の首脳たち112人が演説を行いました。
このうち、これまで温室効果ガスの削減目標を明らかにしていなかったインドのモディ首相は、2070年までに排出量を実質ゼロにする考えを示しました。
このほか、ベトナムが初めて実質ゼロを目指すと表明するなど、途上国の首脳などが相次いで「カーボンニュートラル」を宣言しました。
インドのモディ首相は途上国や新興国の気候変動対策に向けて、先進国に、日本円で110兆円規模の資金拠出を求めたほか、中国の習近平国家主席は書面でメッセージを寄せ、先進国が途上国の対策も支援すべきだと強調しました。
一方で、アメリカのバイデン大統領は「われわれの気候変動問題への取り組みはことばではなく行動だ」と述べ、途上国の対策を促すための支援額を4倍に増やすことに言及したほか、日本やイギリスも追加支援の方針を示しました。
COP26では、今後、今月12日の会期末に成果文書を採択することを目指して国際交渉が本格化する見通しで、具体的な対策の議論の中で各国が協調して対策を打ち出せるかが焦点となります。