新型コロナの感染の急拡大を受けて、政府は、沖縄、山口、広島の3県にまん延防止等重点措置を適用することを決めました。
今後、大都市部などの感染状況も注視し、必要があれば重点措置の適用も含め、機動的に対応する方針です。

新型コロナの7日の新規感染者は去年9月15日以来、全国で合わせて6000人を超え、各地で感染が拡大しています。

政府は対策本部を開き、感染が急激に拡大している沖縄、山口、広島の3県について知事からの要請を踏まえ、9日午前0時から1月末まで、まん延防止等重点措置を適用することを決めました。

重点措置の適用は、去年9月に解除されて以来で、岸田内閣では初めてとなります。

対策本部で岸田総理大臣は「新型コロナ対策の全体像に基づき、確保した医療体制をしっかりと稼働させるための準備や、予防・発見から早期治療への流れの強化に先手先手で取り組んできた。確保された体制が各地域でしっかり機能することが重要だ」と指摘しました。

政府は、オミクロン株の感染力の高さを考慮すれば、沖縄などと同様に首都圏や関西圏などでも新規感染者が急増する可能性があるとして、最大限の警戒を続けていて、各自治体と連携して病床や医師など医療提供体制の確保を急いでいます。

政府としては、大都市部に重点措置を適用すれば経済に大きな影響が出かねず、できるだけ避けたいとしていますが、今後の感染状況を注視し、必要があれば重点措置の適用も含め、機動的に対応する方針です。

一方、7日の国会での質疑で、与野党から、在日アメリカ軍の施設の周辺で感染が広がっているとして、アメリカ側に対して外出制限など厳格な措置を求める意見や、政府の対応への批判が出されました。

政府としては、地元の不安を解消するため、感染拡大を防ぐ措置の強化と徹底をアメリカ側に粘り強く働きかけることにしています。