20日の米株式相場は下落。日中は堅調に推移していましたが、午後に入りテクノロジー銘柄などに売りが広がり主要株価指数は終盤下げに転じました。S&P500種株価指数はこれで3日続落。19日のナスダック総合指数に続き調整局面入りするのか、それともここから持ち直すのか注目されます。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
「スーパーバブル」
米資産運用会社グランサム・マヨ・バン・オッタールー(GMO)の共同創業者ジェレミー・グランサム氏は、米国株は「スーパーバブル」の状態にあると指摘。このバブルは確実にはじけ、相場は急落するとの見方を示した。S&P500種株価指数については、1月初めに付けた最高値を48%下回る2500に下落すると予想した。
高インフレ長期化を警戒
欧州中央銀行(ECB)政策委員会は昨年12月15、16日の会合で、目先のインフレ加速は「主に一時的要因に起因し、これは2022年中に和らぐ」との見方で一致したものの、一部メンバーは「高インフレが長期化するシナリオも排除できない」と警鐘を鳴らした。ECBが同会合の議事要旨を公表した。議事要旨によれば、一方で金融緩和と資産購入の尚早な縮小への懸念も表明された。
利下げストップ
トルコ中央銀行は20日、政策金利を据え置き、利下げサイクルを停止した。金融政策委員会は1週間物レポ金利を14%とした。ブルームバーグが調査したエコノミスト20人は全員が据え置きを予想していた。同国はエルドアン大統領の意向に沿って実施した連続利下げで、インフレ率が記録的な水準に達していた。
魅力増す
債券運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は、長期国債に対する「アンダーウエート」のスタンスを近く見直す可能性がある。長期債は年明け以降の売り浴びせで既に大きく下げている。PIMCOで資産配分戦略を主に担当するポートフォリオマネジャー、ジェラルディン・サンドストローム氏(ロンドン在勤)は米国債利回りについて、年初以降に30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)超急伸した後、魅力的に見え始めていると述べた。
流出止まらず
ヘッジファンド運営会社ルネサンス・テクノロジーズでは、顧客の資金引き揚げが続いている。資金流出は、過去14カ月に同社のファンド3本全体で約146億ドル(約1兆7000億円)に膨らんだ。ブルームバーグが確認した投資家向け文書で明らかになった。ルネサンスでは新型コロナウイルス禍の影響が広がり始めた2020年当時に、同社のアルゴリズムがうまく機能しなかったことなどが響き、同年末までに3本のファンドで19-31%のマイナスリターンに見舞われた。それ以降にプラスの成績を上げているが、ペースが遅過ぎて資金流出に歯止めを掛けられない状況となっている。
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