暗号資産(仮想通貨)ビットコインと同様、米国株にとっても1月は厳しい月となりました。S&P500種株価指数は月間で5.3%下落。相場の季節性などの統計を集めた「株式トレーダー年鑑」によると、S&P500種の1月と通年の成績は1950年以降、84.5%の確率で同じ方向になっています。前週末から戻しているとはいえ、年初からのつまずきで、通年でも分の悪さは拭えません。その一因となっているのは利上げ観測ですが、利上げそのものよりもそのペースと期間の見通しが定まっていない不透明感を市場は嫌っているようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
月間で大幅安
ビットコインは1月として、仮想通貨が急落した2018年以降で最大の下落率となる見通しだ。ブルームバーグがまとめたデータによると、今月に入ってビットコインが上昇した日は合計11日のみ(30日時点)。取引日の約65%は下落したことになる。3カ月足らず前に6万9000ドル付近で過去最高値を付けたビットコインだが、米当局の利上げが近いとの確信が強まりリスク資産が幅広く売られる中で、1月には3万3000ドルを一時割り込んだ。
大型LBO
エリオット・インベストメント・マネジメントとビスタ・エクイティ・パートナーズは、ソフトウエアメーカーの米シトリックス・システムズを130億ドル(約1兆5000億円)で買収することで同社と合意した。今年初の大型レバレッジド・バイアウト(LBO)となる。
デスティニーを手中に
ソニーグループは、米ビデオゲーム会社バンジーを36億ドル(約4100億円)で買収する。人気タイトル「デスティニー」を抱えるバンジーを傘下に収めることでゲーム事業を強化する。ソニーのゲーム子会社、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が31日、バンジー買収の正式契約を結んだと発表した。
感染再拡大の影響
2021年10-12月(第4四半期)のユーロ圏経済は、新型コロナウイルス感染の再拡大と行動制限で低成長にとどまった。域内総生産(GDP)は前期比0.3%増と、予想の同0.4%増を若干下回った。ドイツ経済が縮小した一方、投資の増加でフランスとスペインは予想を上回る成長を達成。31日の発表によると、イタリア経済は0.6%拡大した。
電話会談へ
ロシアのラブロフ外相とブリンケン米国務長官は2月1日に電話会談を行う予定だ。ロシアのタス通信によると、両者は安全保障を巡るロシアの要求に対して米国が先週に書面で示した回答について話し合い、さらなる協議で合意する可能性もある。国連安全保障理事会は31日、ウクライナ情勢に関して公開会合を開いた。ロシアは中国と共に公開での討議を阻止しようとしたが、採決により公開が決まった。
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