ロシアのウクライナ侵攻では平和な日常が無残に破壊される様子を日々目の当たりにします。一方、米首都ワシントンと東京は今年も桜の季節を迎えました。「ウクライナ 桜」でウェブ検索してみると、そこに表示されたのは日ウクライナ外交関係樹立25周年で行われた桜の植樹状況(2017年11月)を示す地図。戦況を伝えるニュースで目にするウクライナの地図と重ね合わせると、その明暗に言葉を失います。きょう午後6時からの国会演説でゼレンスキー大統領はどんな言葉で何を語りかけるのか。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
利上げ「速いほど良い」
米セントルイス連銀のブラード総裁は、既に高過ぎるインフレに上向きの圧力がかかるのを止めるため、金融政策を迅速に引き締める必要があると指摘。政策金利を年内に3%超の水準に引き上げることを改めて支持した。ただ、5月のFOMC会合で0.5ポイント利上げするかどうかについて結論を出すのは時期尚早だと指摘した。
パイロットは応答せず
中国民用航空局(CAAC)よると、墜落した中国東方航空旅客機が急降下を始めた後、航空管制官が複数回にわたりパイロットに呼び掛けを行ったものの応答はなかった。CAACによると、墜落機は急降下を始めて3分後の現地時間21日午後2時23分にレーダーから消えた。生存者は見つかっておらず、ブラックボックスもまだ発見されていない。
反体制派への弾圧強化
ロシアの裁判所は22日、反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏に新たに禁錮9年の判決を言い渡した。禁錮2年半の刑で服役中の同氏の影響力は、今回の判決でさらに長期間封じられることになる。法廷に現れたナワリヌイ氏は「この戦争に反対することが今やあらゆる人にとっての義務だ」と訴え、ウクライナ侵攻の結果、「ロシアは崩壊し、分裂する」だろうと述べた。
リセッション不可避に
米ダラス連銀のエコノミストがまとめた研究論文によれば、ロシア産エネルギーの輸出が今年中に再開されなければ、世界経済はリセッション(景気後退)を回避できない可能性が高い。ルッツ・キリアン、マイケル・プランテ両氏は「ロシア産エネルギー輸出の大半が年内いっぱい市場から除外された場合、世界経済の低迷は避けられないだろう」と指摘。「この減速は1991年の景気低迷よりも長引く可能性がある」と論じた。
成長率予想を下方修正へ
国際通貨基金(IMF)はウクライナでの戦争を理由に2022年の世界成長率予想を下方修正する見通しだ。IMFはまた、リセッションに陥るリスクのある国が増加しているとみている。米国など先進国で利上げの動きが広がっているが、そうした金融環境の引き締まりは多くの国に「大きなショック」を与えるとゲオルギエワ専務理事は予想。IMFは春季会合を開催する4月に最新の世界成長率予想を公表する。
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