ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻の開始から1か月余りとなります。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交などウクライナ情勢をめぐる29日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ウクライナ 少なくとも1179人の市民が死亡
国連人権高等弁務官事務所は、ロシアによる軍事侵攻が始まった先月24日から今月28日までに、ウクライナで少なくとも1179人の市民が死亡したと発表しました。
このうち104人は子どもだということです。
亡くなった人のうち、388人が東部のドネツク州とルガンスク州で、791人はキエフ州や東部のハリコフ州、北部のチェルニヒウ州、南部のヘルソン州など各地で確認されています。
多くの人たちは砲撃やミサイル、空爆などによって命を落としたということです。
また、けがをした人は1860人に上るということです。
今回の発表には、ロシア軍の激しい攻撃を受けている東部マリウポリなどで、確認が取れていない犠牲者の数は含まれておらず、国連人権高等弁務官事務所は、実際の数はこれよりはるかに多いとしています。
ウクライナから国外への避難民は390万人超(28日時点)
UNHCR=国連難民高等弁務官事務所のまとめによりますと、ロシア軍の侵攻を受けてウクライナから国外に避難した人の数は28日の時点で、390万人を超えています。
避難先はポーランドがおよそ231万人、ルーマニアがおよそ60万人、モルドバがおよそ38万人、ハンガリーがおよそ35万人などとなっています。
またロシアに避難した人は22日の時点で、およそ27万人となっています。
ミコライフ州知事 “州庁舎がロシア軍の攻撃受けた”
ミコライフ州のビタリー・キム知事は29日、州庁舎がロシア軍の攻撃を受けたとSNSで明らかにしました。
ロイター通信が配信した州庁舎近くの定点カメラの映像には、ロケット弾が地上に向かって落ちていったあと画面が大きく揺れ、白い煙が立ち上る様子が写っています。また、別の映像では、9階建ての州庁舎の3階から上の部分が、建物の向こう側まで見えるほど大きく崩れている様子が写っています。
ロイター通信などは当局者の話として、この攻撃でこれまでに少なくとも12人の死亡が確認され、33人が負傷したと伝えています。
キム州知事は「州庁舎を攻撃するということはロシアはミコライフの掌握を諦め、街を破壊する戦略に出ていると いうことだ」と非難しています。
ミコライフはウクライナ南部にある最大の港湾都市オデッサに近く、ロシアによる無差別とも言える攻撃で住宅や病院などが被害を受けています。
ロシア アブラモビッチ氏交渉関与認める “毒物報道”は否定
ロシア大統領府のペスコフ報道官は29日、プーチン大統領に近い「オリガルヒ」と呼ばれる富豪の1人、アブラモビッチ氏が、ウクライナとロシアの停戦交渉に関わってきたとされることについて、ペスコフ報道官は、「アブラモビッチ氏は、ロシアとウクライナとの接触を保つことに関わっている。公式の代表団のメンバーではないが、イスタンブールでもわれわれの側に同席している」と述べ、交渉に関わっていると認めました。
トルコのメディアなどは、アブラモビッチ氏が、イスタンブールの交渉現場に姿を見せている様子を伝えています。
また、一部のメディアが、アブラモビッチ氏とウクライナ交渉団のメンバー2人が、今月初めに毒物を吸入したような症状を訴えていたことが関係者の話で分かったと伝えたことについて、ペスコフ報道官は「情報戦の一環だ。報道は事実ではない」と述べました。
バイデン大統領 欧州首脳と電話会談へ
アメリカのホワイトハウスは、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナ情勢を巡り、バイデン大統領が日本時間の29日夜10時すぎからイギリス、フランス、ドイツ、イタリアの首脳と電話会談を行うと発表しました。
トルコで行われたロシアとウクライナによる停戦交渉を受けて、今後の対応を協議するものとみられます。
ロシア国防省「キエフ周辺など軍事作戦 大幅縮小を決定」
会見に同席したロシア国防省のフォミン次官は「首都キエフ周辺と北部のチェルニヒウでの軍事作戦を大幅に縮小することを決めた」と述べました。
ロシアとウクライナ 停戦交渉終了“一定の進展あった”
ウクライナで激しい戦闘が続く中、トルコのイスタンブールでロシアとウクライナによる対面形式の停戦交渉が日本時間の29日夜行われ、双方の代表団は一定の進展があったという認識を示しました。
交渉を終えたウクライナ代表団の関係者は今回の交渉について「首脳会談を行うだけの十分な進展があった」と述べました。
またこの関係者は「新たな安全保障の枠組みについてロシア側と議論した」と述べ、NATO=北大西洋条約機構への加盟に代わる新たな安全保障の枠組みについて協議したことを明らかにしました。
そのうえで「新たな安全保障の枠組みが機能するなら、ロシアが求めるウクライナの中立化に応じる」と述べました。
一方、ロシア代表団の関係者は「会談は建設的だった」としたうえで「ウクライナ側の提案について精査しプーチン大統領に伝える」と述べました。
また「外相どうしの条約の仮調印と同時に首脳会談を行うことが可能だという解決策を提案した」と述べ、首脳会談の可能性についても言及しました。
IAEA グロッシ事務局長 ウクライナ側支援で現地入り
ロシアによる軍事侵攻でウクライナ国内の原子力発電所の安全への懸念が高まる中、IAEA=国際原子力機関は29日、グロッシ事務局長がウクライナ側を支援するため現地入りしたと明らかにしました。
グロッシ事務局長はウクライナ政府の高官と安全の確保に向け対応を協議するとしているほか、国内の原発を視察する予定だとしていますが、日程や場所は明らかにしていません。
グロッシ事務局長は声明で「ウクライナの原発や核施設は前例のない危険にさらされている」と強い危機感を示し、今回の訪問の目的は、IAEAの専門家の派遣やモニタリング機器など施設の安全に関わる物資を届けることにあると説明しています。
ウクライナではこのところもロシア軍に占拠された北部のチェルノブイリ原発で技術者の交代の見通しが立たなくなる事態が起きるなどしていて、IAEAは安全への懸念を繰り返し示しています。
ロシアとウクライナによる対面形式の停戦交渉始まる
ウクライナで双方の激しい戦闘が続く中、ロシアとウクライナによる対面形式の停戦交渉が日本時間の29日夕方、トルコのイスタンブールで始まりました。
仲介役をつとめるトルコのエルドアン大統領は、代表団を前にあいさつし「紛争を長引かせることは誰の利益にもならない。交渉は具体的な成果をあげるべき時に入った」と述べて、具体的な交渉が進むことに期待を示しました。
ゼレンスキー大統領「イルピンはロシア軍から解放された」
ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、公開したビデオメッセージの中で、首都キエフの北西に隣接するイルピンについて「われわれの軍は、キエフ周辺で前進していて、イルピンはロシア軍から解放された」と述べ、首都防衛の要となる地域で成果を挙げていることを強調しました。
ただ「戦闘は続いていて、キエフ州の北部はロシア軍が掌握している。失われた兵力も立て直そうとしていて、攻撃を止めようとしない。また、北部のチェルニヒウ、東部のハリコフやドンバス地域、それに南部の地域などでは困難な状況が続いている」としてウクライナの各地で緊迫した状態が続いていることを訴えました。
英国防省 “ロシアの武装警備員がウクライナ東部に展開”
イギリス国防省は28日、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の武装警備員が、ウクライナ東部に展開しているという見方を示しました。
そのうえで「展開しているのは幹部を含む1000人以上で、戦闘を行うことが予想される」としていて「ロシアの侵攻が行き詰まっているため、アフリカやシリアで活動する武装警備員をウクライナに投入することを余儀なくされた可能性が高い」と分析しています。
一方、イギリス国防省は29日の発表では「キエフ北西部でウクライナ軍の反撃が局地的に続いていて、ロシア軍を押し戻している」としています。
また、東部の要衝マリウポリについて「ロシア軍は激しい砲撃を続け、攻勢を維持しているものの中心部は、引き続きウクライナの支配下にある」としています。
“核物質扱う研究所をロシア軍が攻撃”ウクライナ原子力規制当局
ウクライナの原子力規制当局は28日、ウクライナ東部のハリコフにある核物質を扱う国立物理技術研究所がロシア軍による攻撃を再び受けたと発表しました。
当局は施設に深刻な被害が出たとしていますが「激しい戦闘中のため詳しい被害の程度や安全性への影響は分からない」としています。
この施設は今月6日以降、これまでにもたびたびロシア軍の攻撃を受けたと発表していました。
“ウクライナ軍 北東部で町奪還の動きも” 米国防総省 高官
アメリカ国防総省の高官は28日、東部の要衝マリウポリが引き続きロシア軍に包囲され、激しい圧力にさらされていると指摘する一方、北東部では、ウクライナ軍が町を奪還する動きもあるとし、各地で激しい戦闘が続いているとの認識を示しました。
この高官によりますと、ロシア軍は首都キエフに対して遠距離からの砲撃は続けているものの、周辺に展開する地上部隊が中心部に向けて前進する兆候はみられないということです。
最も近い部隊でも、北西におよそ15キロから20キロの位置にとどまり、別の部隊は、北東におよそ55キロの位置にまで後退したあと、動きがないとしています。
国連 グテーレス事務総長 停戦に向け取り組む考えを強調
国連のグテーレス事務総長は28日、ニューヨークの国連本部で記者会見し「国連による仲介として、ウクライナでの人道的な即時停戦の合意に向けて直ちに可能性を探るよう、国連で人道問題を担当するグリフィス事務次長に指示した」と明らかにしました。
そのうえで「敵対行為の停止は、必要な人道支援の提供を可能にし、市民の安全な移動を可能にする。命を救い、苦しみを防ぎ、市民を守るものだ」と述べ、東部のマリウポリなどでの人道危機に歯止めをかける停戦に向けて、国連として取り組む考えを強調しました。
バイデン大統領が釈明「道義的な怒りを表現しただけだ」
アメリカのバイデン大統領は先週、外遊先のポーランドで演説を行った際、ウクライナへの侵攻を続けるロシアのプーチン大統領について「この男を権力の座に残しておいてはいけない」と非難し、ロシアの体制転換を求めたとも受け止められました。
この発言についてバイデン大統領は28日「道義的な怒りを表現しただけだ。政策を変更したつもりはない」と釈明しました。
隣国モルドバ 人口の1割超の避難者受け入れ
ウクライナの隣国モルドバでは、増え続ける避難者を、住民が無償で自宅などに受け入れる動きが広がっています。
ウクライナの隣国モルドバは、主にウクライナ南部から陸路で避難してくる人たちが多く、ヨーロッパ各国に移動する前の一時的な滞在先にもなっていることから、避難者が増え続け、27日の時点でおよそ38万人とモルドバの人口の1割を超えています。
マリウポリ市長 “子ども210人含む約5000人が死亡”
激しい戦闘が続く東部マリウポリのボイチェンコ市長は28日、ロシア軍による軍事侵攻によって市内ではこれまでに子ども210人を含むおよそ5000人が死亡したことを明らかにしました。
これはウクライナの複数のメディアが伝えたもので、市長によりますとマリウポリの市民のうちおよそ3万人がロシアに強制的に移送されたほか多くが周辺国などに避難し、27日現在、少なくとも17万人が市内にとどまっているということです。
また、砲撃などにさらされて市内の住宅のうち9割が損傷し、4割が全壊したほか、57校の学校と70の幼稚園、それに複数の医療機関が被害を受けたとしています。
EU 制裁対象者の渡航禁止策を強化
EU加盟国の中には多額の投資などと引き換えに、外国人に国籍を付与したり、滞在を許可したりする制度を設けている国があります。
EUの執行機関にあたるヨーロッパ委員会は28日、こうした特別な権利を利用して制裁対象者がEUに渡航することもありうるとして、加盟国に対し、制裁対象者に付与した滞在許可を直ちに取り消すともに国籍についても無効とすることを検討するよう勧告しました。
また、外国人の投資家などに国籍を与える制度があるマルタなど3か国については制度そのものの廃止を求めています。
EUの内務を担当するヨハンソン委員は「戦争が起きている今、制裁の対象者がお金でEUに来る権利を買うことがないよう、あらゆる措置を講じなければならない」としています。
ウクライナ軍 アゾフ大隊「マリウポリ 70%から80%が破壊」
東部マリウポリで戦闘を続けるウクライナ軍の精鋭部隊、アゾフ大隊の幹部がオンライン上で声明を発表し、「ロシア軍の戦車によって市内にある建物のうち、70%から80%が破壊されてしまった」と述べ、連日、ロシア軍の激しい攻撃にさらされている厳しい状況を説明しました。
そのうえで「ロシア軍は市内にまで入ってきている。ロシア軍の多くが親ロシアの分離派とともに戦っているが、支配された地域は数か所の地区だけだ」と述べ、ロシア軍の部隊が市街地にまで入り込んでいるものの、マリウポリを守るため、抵抗を続ける決意を示しました。
国連難民高等弁務官事務所「国外避難386万人超」
UNHCR=国連難民高等弁務官事務所のまとめによりますと、ロシア軍の侵攻を受けてウクライナから国外に避難した人の数は27日の時点で、386万人を超えています。
避難先は
▽ポーランドがおよそ229万人
▽ルーマニアがおよそ59万人
▽モルドバがおよそ38万人
▽ハンガリーがおよそ35万人などとなっています。
また、ロシアに避難した人は22日の時点で、およそ27万人となっています。
首都キエフ隣接 イルピン市長「ウクライナ軍がイルピン奪還」
首都キエフの北西に隣接するイルピンのマルクシン市長は28日、SNSに動画を公開し、ウクライナ軍がイルピンを奪還したと報告しました。
イルピンはキエフ防衛の要とされ、北から接近したロシア軍の地上部隊とウクライナ軍の守備隊の間で激しい戦闘が続いています。
動画でマルクシン市長は「きょうはよい知らせがある。イルピンが解放された。掃討作戦を継続中だ」と述べました。
そのうえで、ウクライナ軍が、キエフ近郊のブチャ、ホストメリ、それにボルゼリの3つの町についても奪還作戦を進めていることを明らかにしました。
ロシア外相 “非友好的な国と地域の市民 入国制限を検討”
ラブロフ外相は28日、与党「統一ロシア」の会合で「多くの外国の非友好的な行為に報復する、ビザの措置について、現在、法案が作成されている。この法律によって、ロシアへの入国に、さまざまな制限が導入される」と述べました。
ラブロフ外相は、具体的な制限の内容については言及しませんでした。
欧州ビール「ハイネケン」「カールスバーグ」 ロシア撤退
オランダのハイネケンは、声明で、「ロシアでの事業は持続可能でも実行可能でもない」と述べ、ロシアで展開する複数のブランドのビールや飲料水の事業をすべて譲渡し、ロシアから撤退する方針を示しました。
事業の撤退には、4億ユーロ、日本円でおよそ540億円の費用がかかる見通しだとしています。
ハイネケンは、今月初め、ロシアへの新たな投資や輸出をやめると発表していましたが、オランダの投資家グループからすべてのビジネスから手を引くべきだと批判を受けていたということです。
また、デンマークのカールスバーグは、ロシアからの撤退は「この状況では正しい判断だと信じる」とする声明を発表し、傘下に持つロシアのビール会社などすべての事業を売却する方針を明らかにしました。
ウクライナで少なくとも市民1151人死亡 “実際ははるかに多数”
国連人権高等弁務官事務所は、ロシアによる軍事侵攻が始まった2月24日から3月27日までに、ウクライナで少なくとも1151人の市民が死亡したと発表しました。このうち103人は子どもだということです。
亡くなった人のうち、377人が東部のドネツク州とルガンスク州で、774人はキエフ州や東部のハリコフ州、北部のチェルニヒウ州、南部のヘルソン州など各地で確認されています。
多くの人たちは砲撃やミサイル、空爆などによって命を落としたということです。
また、けがをした人は1824人に上るということです。
今回の発表には、ロシア軍の激しい攻撃を受けている東部マリウポリなどで、確認が取れていない犠牲者の数は含まれておらず、国連人権高等弁務官事務所は、実際の数はこれよりはるかに多いとしています。
平和賞のムラートフ氏が編集長の独立系新聞 活動を一時的に停止
去年のノーベル平和賞を受賞したドミトリー・ムラートフ氏が編集長を務める、ロシアの独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ」紙は、28日声明を出し、「当局からさらなる警告を受けた。われわれはウクライナでの特別な軍事作戦が終わるまで、ウェブサイトや紙面でのニュースの発信を停止する」として、活動を一時的に停止することを明らかにしました。
警告の理由についてロシア国営のタス通信は、通信当局の話として、「“外国の代理人”について言及する際に、そうであることを適切に表示せずに掲載した」などとしていて、ロシア政府がスパイを意味する「外国の代理人」に指定した団体や個人について記事などで取り上げる際にそれを明示していなかったことを挙げています。
フィンランド国営鉄道 ロシアと結ぶ長距離列車 運行を停止
フィンランドの首都ヘルシンキと第2の都市 サンクトペテルブルクの間では、長距離列車「アレグロ号」が1日に往復2便運行していて、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、今月に入ってから出国するロシア人の利用が大幅に増えていました。
列車を運行するフィンランドの国営鉄道会社は、ロシアに対する制裁を受けて対応を検討し、28日から列車の運行を停止すると発表しました。
運行停止を前に、ロシアにいる家族や友人のもとを訪れ、ヘルシンキに戻ってきたという乗客からは「列車が運行を停止すると聞いて予定を早めて出国した」とか、「今後、ロシアを訪れることは難しくなる」といった声が聞かれました。
ロイター通信は、ロシアとEU諸国を列車で結ぶ路線はこれで事実上なくなったと伝えています
ロシア ラブロフ外相 現時点での首脳会談開催に否定的な考え
ロシアのラブロフ外相は28日、メディアのインタビューに対し、プーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領との首脳会談の可能性について「プーチン大統領が首脳会談を拒否したことはない。ただ、単に『あなたはどう考えているか』といったやり取りをすることは逆効果になるということだ」と述べ、現時点での開催に否定的な考えを重ねて示しました。
そのうえで「すべての課題の解決策が明確になれば、首脳会談はすぐにでも必要になるだろう」と述べ、会談が実現する条件として、双方による停戦交渉で合意できる見通しが必要だとしています。
ウクライナ西部リビウ 軍関連施設にミサイル攻撃
ウクライナ西部の主要都市リビウでは26日、燃料の貯蔵施設や軍の関連施設がロシア軍によるミサイル攻撃を受け、周辺にある民間の建物にも被害が及びました。
このうちリビウ中心部から南に5キロほどの所にある学校では、26日夜に起きた、軍の関連施設をねらった攻撃の際の爆風で窓ガラスが割れ、辺り一面にガラスの破片が飛び散っています。
学校の校長によりますと、当時、学校にはウクライナ各地から逃れてきた人たちが身を寄せていましたが、防空警報のサイレンが鳴りシェルターに避難したため全員無事だったということです。
校長は「攻撃があったとき、私は学校にいなくてすぐにかけつけた。学校にいる人たちにけががないか心配だったが、みんな無事でよかった。ロシアはわれわれを怖がらせようとしているのだろうが、逆にわれわれは団結している」と話していました。