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中国配車アプリ大手の滴滴グローバルに対する処罰案として監督当局が作成した内容に政府高官らが不満を示し、突き返していたことが事情に詳しい関係者の情報で明らかになった。滴滴の先行きは宙に浮いている格好だ。
同関係者によれば、滴滴は昨年6月に国家インターネット情報弁公室(CAC)の反対を押し切り、米国で新規株式公開(IPO)に踏み切ったことについて、CACと罰金やその他の処罰に関する話し合いを重ねてきた。
CACは4月に調査結果の公表を目指していたが、中央政府当局者は提案された処罰内容に納得せず、CACに修正を求めたという。当局者は処罰案が寛大過ぎると認識したと、非公開情報を理由に同関係者の1人が匿名を条件に明らかにした。
同関係者らによれば、滴滴が香港上場に向けた準備を停止したのはこのためだ。同社を巡る問題がいつ解決できそうかは不明だという。
滴滴、CACの担当者は処罰に関するコメント要請には応じなかった。
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原題:Didi’s Fate in Limbo After Officials Object to Proposed Penalty(抜粋)