- 米公定歩合1ポイント上げを2地区連銀支持、世界的な景気後退懸念
- MLBエンゼルス、学生ローン減免、ヘッジファンドのロバートソン氏
米西海岸に生息するセコイアスギは6カ月で40センチほど背が伸びるそうです。人間の赤ちゃんの下の歯ぐきに小さな白いものが見え始めるのは、生後6カ月くらいから。世界はこの6カ月で大きく変わったと言う人も、変わっていないという言う人もいるでしょう。世界の銀行が依存している国際銀行間通信協会(SWIFT)の国際決済ネットワークを遮断すれば、「金融版核兵器」と言われる強力な制裁効果をもって戦争を止められるかもしれないと、6カ月前の金融の世界にはいくらかの希望がありました。24日はロシアのウクライナ侵攻から6カ月。失われたのは人命だけではありません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
1ポイントを主張
米12地区連銀のうち2行が、7月に公定歩合を1ポイント引き上げることを支持した。米連邦準備制度理事会(FRB)が23日に公表した議事要旨で明らかになった。議事要旨によると、セントルイス連銀とミネアポリス連銀は7月14日の会合でより大幅な引き上げを支持。前日の13日に発表された6月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で約40年半ぶりの高い伸びが示されていた。26、27両日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の定例会合では、主要政策金利を前会合に続き0.75ポイント引き上げることが決められた。
グローバルに縮小
米国や欧州、アジアの各地で経済活動が縮小し、物価上昇とロシアによるウクライナ侵攻の影響で世界がリセッション(景気後退)に陥るとの懸念を強めている。S&Pグローバルが発表した8月の総合購買担当者指数(PMI)は、米国、ユーロ圏とも前月に続き縮小した。ユーロ圏はエネルギーや食料品の記録的な価格上昇が需要を冷え込ませ、より多くのセクターで見通しが悪化している。英PMIは拡大と縮小の境目を示す50を上回る水準を維持したが、製造業は予想以上に低下した。アジアでは日本の経済活動が縮小。オーストラリアではサービス業の活動が7カ月ぶりに縮小した。
ロサンゼルス・エンゼルス
大谷翔平が所属する米大リーグのロサンゼルス・エンゼルスは、球団売却の可能性も含めて戦略的な選択肢を検討する正式なプロセスに入ったとオーナーグループが発表した。オーナーのアルトゥーロ・モレノ氏は声明で「この困難な決定は全てわれわれが選んだことであり、熟考を重ねてしかるべきことだが、私と家族はその時が来たとの結論に至った」と述べた。モレノ氏は2003年にエンゼルスを1億8000万ドル(現在のレートで約246億円)で取得。エンゼルスは戦略的選択肢の検討にギャラティオト・スポーツ・パートナーズを起用した。米メディアのスポーティコによれば、球団の価値は21億1000万ドルと評価されている。
学生ローン
ホワイトハウスは学生ローンの返済減免措置を24日に発表する計画だと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。発表内容はまだ明確に分かっていない。バイデン大統領の支持者らは、大統領が学生ローンの返済猶予を少なくとも12月まで延長すると見込んでいるほか、所得が一定水準に満たない借り手に対し返済を免除する何らかの措置を発表するとも予想している。一方でサマーズ元米財務長官は、そうした措置は物価上昇をあおると指摘。返済猶予を延長するのは「最悪のアイデア」だと述べている。
レジェンド
ヘッジファンド運営会社タイガー・マネジメントを創業した資産家のジュリアン・ロバートソン氏が死去した。90歳だった。同世代のヘッジファンド運用者では屈指の成績を残し、育成した投資家らは「タイガー・カブ(子トラ)」として知られるようになった。ロバートソン氏はニューヨーク・マンハッタンの自宅で心臓合併症で亡くなった。長年の広報担当者、フレイザー・シーテル氏が明らかにした。
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