- 米小売売上高、NY連銀製造業景況指数、ECB利上げ
- 北朝鮮のミサイル、スイスのインフレ見通し
キッシンジャー元米国務長官はブルームバーグニュースとのインタビューで、ロシアがウクライナ侵攻をやめざるを得なくなった場合、プーチン大統領が権力の座にとどまることは「ありそうにない」と発言しました。ウクライナの反転攻勢が伝わる中、5月に100歳を迎えた米外交政策の重鎮の言葉通りプーチン氏が失脚すれば、国際情勢が大きく動き出す可能性があります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
予想外の増加
5月の米小売売上高は前月比0.3%増と、予想(0.2%減)に反して増加した。ガソリンと自動車を除いたベースでも予想を上回った。5月は13カテゴリーのうち10で増加。広く減少が予想されていた自動車への支出拡大などを反映した。唯一のサービス分野である飲食店は0.4%増加した。国内総生産(GDP)の算出に使用される飲食店と自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンドを除いたコア売上高は0.2%増加した。前月は0.6%増だった。
予想外に拡大圏
6月のニューヨーク連銀製造業景況指数は市場の予想外に拡大圏に浮上した。上昇幅は過去3年で最大。新規受注と出荷の回復が寄与した。インフレ圧力が引き続き緩和していることも示された。仕入れ価格指数と販売価格指数はともに、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)直前と「実質的に変わらない」水準に下がった。米製造業の生産は5月は低い伸びにとどまった。需要や機器への支出が低調な中、製造業者が慎重姿勢を強めていることが示唆される。鉱工業生産指数は前月比0.2%低下。
ピークはまだ先
欧州中央銀行(ECB)は中銀預金金利を0.25ポイント引き上げ、20年余りで最高の3.50%とした。利上げ幅は予想通り。ECBは声明で「政策委員会は今後の決定によって政策金利を十分に景気抑制的な水準とし、インフレを中期的目標に迅速に戻すことを確実に実現させる。必要な限り金利を同水準に据え置く」と表明。ラガルド総裁は7月の追加利上げの「公算が極めて大きい」と発言した。
EEZ内に落下
海上保安庁は15日夜、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射され、すでに落下したものとみられると発表した。防衛省と韓国の合同参謀本部によると、ミサイルは朝鮮半島の東側の海上に向けて発射されたという。北朝鮮が発射したのは短距離弾道ミサイル2発だと、韓国の聯合ニュースは伝えた。岸田文雄首相は「北朝鮮が複数の弾道ミサイルを発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾したとみられる」とし、「北朝鮮に対し、厳重に抗議した」と話した。
スイスも利上げか
スイス政府の最新予測によれば、今年のインフレ率は中央銀行の目標値を上回る。スイス国立銀行が来週利上げする可能性を後押しする格好となった。経済省経済事務局は、今年のインフレ率を2.3%と予測。これは2022年の2.8%より低く、3月時点での見通し(2.4%)を若干下回る。24年のインフレ率予測は1.5%で維持した。経済成長率見通しは23年が1.1%、24年は1.5%で据え置いた。
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