[東京 5日 ロイター] – 防衛装備品の輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」の要件緩和に向けた自民、公明両党の与党協議は5日、 意見集約に向けた論点を整理し、自公の政調会長に手渡した。 国際共同開発する装備品の第三国輸出解禁や輸出品への武器搭載の是非などがポイントで、与党として政府側の方針を確認する。

現在の運用指針は、輸出可能な分野を1)救難、2)輸送、3)警戒、4)監視、5)掃海の5類型に限定している。5類型に自衛隊法条の武器が含まれるか、「これまで明確な整理がなされなかった」と指摘、政府の解釈を確認し明示化するよう求めた。

国際共同開発の装備品を巡っては、現在認められていない第三国への輸出を「できるようにする方向で議論すべきだ」との声が中心を占めたとした。日本・英国・イタリアで共同開発する次期戦闘機を念頭に、第三国輸出ができない場合「日本が国際共同開発に参画できなくなるリスクがある」(公明・浜地雅一氏)ためだ。

装備品輸出について「外交政策を展開していく手段」との意義を三原則で明確化するよう求めたほか、ロシアによるウクライナ侵略を念頭に「侵略や武力行使・威嚇を受けている国への支援」との趣旨も三原則に書き込むべきとした。

(竹本能文)