- 米求人件数、米消費者信頼感指数、プーチン大統領が外遊に
- ビットコインEFTに道、米商務長官の対中認識
米求人件数が予想を大幅に下回り、ジャクソンホール会合でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がインフレを目標の2%に戻すのに必要だと話した労働市場の減速が現実のものとなりました。米短期金融市場では年内の利上げ確率が低下し、来年の利下げ見通しも時期が前倒しされました。9月1日発表の雇用統計もこの流れを後押しするような内容になれば、10年債利回りは先週に付けた4.36%が当面の天井になる可能性もあります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
2年ぶり低水準
7月の米求人件数は882万7000件に減少し、この2年余りで最も低い水準。市場予想も大きく下回り、労働需要が鈍化しつつあることを示唆する新たな材料となった。自発的離職者の割合である離職率は2.3%に低下し、2021年1月以来の低水準となった。現在の労働市場で別の仕事を探すのをためらう人が増えていることを示唆する。失業者1人に対する求人件数は1.5件に減少し、21年9月以来の低水準。採用は21年1月以来の低水準に落ち込んだ。
物価高で
8月の米消費者信頼感指数は106.1と、予想(116)以上に低下した。労働市場に対する見方が悪化し、インフレが長引いていることから、楽観的な見方が弱まっている。現況指数は144.8と、昨年11月以来の低水準。今後6カ月の見通しを反映する期待指数は80.2に低下し、6月をやや上回る水準となった。「雇用が十分にある」との回答と「職を得るのは困難」との回答の差は2021年4月以来で最小に縮小した。
初の外遊
ロシアのプーチン大統領は、戦争犯罪容疑で国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出されて以来初めての外遊を行うことで同意した。事情に詳しい関係者3人が明らかにしたところによると、ロシア大統領府は10月に中国で開催される「一帯一路」フォーラムに合わせてプーチン大統領が訪中する準備を進めている。インタファクス通信によれば、ジェット機の墜落で死亡した民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏の葬儀に「大統領が出席する予定はない」と、大統領府のペスコフ報道官が明らかにした。
ETFに道
米デジタル資産運用会社グレースケール・インベストメンツは、米国初の現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)のローンチに近づいた。ワシントンの連邦高裁では29日、判事3人で構成するパネルが、ビットコインETFの申請を退けた米証券取引委員会(SEC)の決定を覆した。今回の判断は暗号資産(仮想通貨)市場にとって大きな勝利と受け止められ、ビットコインは急伸。一時6%高となった。ただSECがこの判断を不服として上訴する可能性もある。
リスクが高過ぎて
レモンド米商務長官は北京から上海へ向かう高速鉄道の車中で記者団に、「中国はリスクが高過ぎて投資できないという企業の声が増えている」と語った。新たなスパイ防止法をめぐる罰金や曖昧さといった新たな課題に米企業が直面していると指摘。知的財産の窃盗や補助金を受けている中国企業との競争といった問題も続いていると述べた。
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