• 米株上昇にリスク、アップルにEUが制裁金、中国株は力強く再開か
  • 共同債発行計画をとエストニア首相、人民銀が主要金利据え置き
Apple Launches Vision Pro Mixed Reality Headset
Photographer: Bing Guan/Bloomberg

アップルの複合現実(MR)対応ゴーグル型端末「Vision Pro(ビジョン・プロ)」が米国で発売されて約2週間がたちますが、いち早く試そうと3500ドル(約52万6000円)で購入した消費者の間で返品の動きが広がっています。重さや装着時の不快感、インターフェース上の不具合など理由は複数あるようです。ただこれはまだ第1世代のモデル。「iPhone」や「iPad」などと同様に今後のデザインや機能の進化に期待したいところです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

米株上昇にリスク

投資家や企業の間では、中東での戦争が企業業績への大きなリスクになっているとして警戒感が広がりつつある。イスラム諸国でのボイコットの広がりで売り上げが落ち込んでいるほか、紅海での貨物船攻撃によりサプライチェーンが脅かされている。ブルームバーグが数百に上る決算会見を分析したところ、そうした逆風要因は米国株の記録的な上昇にリスクをもたらしている。1-3月(第1四半期)の半ばまでにおいて、紅海や「地政学」への言及は過去3カ月の合計にほぼ並んだ。

初の制裁金

欧州連合(EU)は米アップルに5億ユーロ(約809億円)近い制裁金を科す見通しだ。EUは同社が音楽ストリーミング市場の競争をゆがめた可能性があるとして調査していた。事情に詳しい複数の関係者によれば、EUの監督当局は、スウェーデンのスポティファイなど競合する音楽配信サービスがユーザーに対し、「アップストア」外により安価な配信サービスがあると知らせるのをアップルが妨害し、EU競争法(独占禁止法)に違反したと判断した。EUがアップルに制裁金を科すのは初めてとなる。

力強く再開か

中国株は春節(旧正月)の休暇から本土のトレーダーが戻る19日、力強い取引再開となりそうだ。好調な旅行・観光データが低迷を極める本土株に待望の支援材料をもたらすとの期待が高まっている。香港市場では14日に取引が再開。香港上場の本土銘柄から成るハンセン中国企業株(H株)指数は以後、5%近い上げとなっている。米国のナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は16日終了週に週間ベースで4.3%上昇。本土株がこうした値上がりを追いかけるとの思惑が働きそうだ。

防衛強化

エストニアのカラス首相は、EUは域内の防衛産業強化のため1000億ユーロ(約16兆1900億円)規模のユーロ共同債を発行する計画に取り組むべきだと指摘した。「域内の国が個々に債券を発行しても規模拡大には小さ過ぎる」とし、「ユーロ共同債ならはるかに大きな影響を与えられる可能性がある」と述べた。このほか、兵器供給の強化などウクライナへの支援を拡充する必要があるとの見解も示した。

通貨への圧力警戒

中国人民銀行(中央銀行)は18日、中期貸出制度(MLF)の1年物金利を2.5%に据え置いた。最近の経済・市場支援策の効果を見極めつつ、人民元の大幅な変動を回避しようと主要金利の変更を控えた。この日の1年物資金供給額は5000億元(約10兆4400億円)。2月の期限到来は4990億元で、実質的に純額10億元という小幅な資金供給となった。

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