• 逆張りの米利下げ予想、エラリアン氏見解、マイクロソフト投資報道
  • インテル新型AI半導体、メッセージングアプリ「ビーパー」買収
Reading Market Ahead Of US Consumer Price Index (CPI) Figures
Photographer: Hannah Beier/Bloomberg

10日に発表される3月の米消費者物価指数(CPI)統計では、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比3.7%上昇と、伸び鈍化が予想されています。先月12日に発表された2月のコアCPIは予想を上回ったものの、年内3回の利下げ観測を変えるには至りませんでした。現在は年内2回に傾きつつあり、再び予想を上回る強い内容になるようだと、利回り上昇・株安の流れになるかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

6月に0.5ポイント

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズは、最近の市場コンセンサスのタカ派的なシフトに逆らい、米連邦準備制度が早ければ6月にも0.5ポイントの利下げに踏み切るとみている。11月の米大統領選挙を控え、米当局が金融緩和を前倒しすると同社は考えている。年内の利下げは合計1.5ポイントと予想、これは現在の市場が織り込んでいる利下げ幅の2.5倍に相当する。ステート・ストリートはクレジットカードの延滞率や中小企業の信用コストなどの指標が年内の景気悪化を示唆しており、経済は見かけほど強くないとの見方を維持している。

極めて大きな影響

英ケンブリッジ大学クイーンズカレッジ学長のモハメド・エラリアン氏は、米金融当局による利下げ回数が向こう数カ月、他の主要中央銀行に比べて少なくなるとの予想を示した。欧州では景気が減速している上にディスインフレのペースが加速していることから、欧州中央銀行(ECB)は「米金融当局と同じだけ、もしかするとそれ以上に」利下げをする可能性があると指摘。緩和ペースに相違が生じ得ることは「欧州と米国の間の相対的なプライシングに極めて大きな影響を及ぼす」とし、ユーロとドルのパリティー(等価)は「あり得る」と付け加えた。

日本でデータセンター

マイクロソフトは2025年までに日本でのデータセンターに29億ドル(約4400億円)を投資する見通しだと、同社ブラッド・スミス社長とのインタビューを引用して日本経済新聞が伝えた。マイクロソフトによる日本への投資額としては過去最大となる。日経によると、岸田文雄首相の訪米に合わせマイクロソフトが表明する。

エヌビディアに挑む

インテルは新型の人工知能(AI)半導体「ガウディ3」を発表。半導体業界で最も急成長している分野の一つでエヌビディアに挑む狙いがある。この半導体はAIに膨大なデータを学習させてシステムの精度を向上させるプロセスの支援と、完成したソフトウエアの運用という2つの主要分野でパフォーマンスを改善させるよう設計されている。7-9月(第3四半期)から広く流通できるようにするという。

アップルを怒らせたアプリ

人気のブログ作成プラットフォーム「ワードプレスドットコム」の運営元オートマティックは、最近アップルに対抗して注目を集めたメッセージングアプリ「ビーパー」を買収した。ビーパーのスタッフ27人も合わせて吸収する。これには共同創業者のエリック・ミギコフスキー氏も含まれており、同氏はオートマティックのメッセージング部門のトップに就任する。買収額は非公開だとして匿名を条件に語った関係者によると、オートマティックは1億2500万ドル(約190億円)を支払う。

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