- 米国の根強い物価高意識、為替介入についてイエレン氏が再び発言
- オープンAI、ジェファーソンFRB副議長、ミーム株の熱狂復活
消費者物価指数(CPI)と小売売上高。2つの重量級米統計の同時発表に身構えている市場で、ほぼノーマークだったニューヨーク連銀の調査結果がさざ波を立てる場面がありました。前後してブルームバーグ・テレビジョンでは為替介入に関するイエレン財務長官のコメントも報じられ、円は対ドル156円台に下げました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
インフレ期待上昇
米消費者の1年先インフレ期待は4月に上昇したことが、ニューヨーク連銀の調査で明らかになった。住宅価格の見通しも引き上げられた一方、労働市場に対する見方は弱まり、家計と生活費を巡る不安定な状況が浮き彫りとなった。1年先のインフレ期待は3.3%に上昇。過去4カ月は3%前後で推移していた。4月は昨年11月以来の高水準となった。住宅価格の上昇率見通しについては、2022年7月以来の大きさとなった。
G7国による介入
イエレン米財務長官はブルームバーグ・テレビジョンのインタビューで、極端なボラティリティーを抑える以外の目的で為替レートに手を加えないことで主要7カ国(G7)は合意していると指摘。「特定の国の状況についてコメントするつもりはない」とイエレン氏。「よりファンダメンタルな変化を伴わない限り、常に機能するものではない。しかし介入を実施するのであれば、極めてまれなケースであるべきで、貿易相手国に伝達するのが適切だろう」と述べた。
新AIモデル
対話型人工知能(AI)「ChatGPT」を開発した米オープンAIは、GPT-4モデルをアップデートした「GPT-4O(オー)」を発表した。50カ国語に対応し、有料ユーザーに限らず誰でも使用できる。数週間内にリリースされるという。システムに話しかければ、わずかミリ秒で音声で返答し、流れるような会話が可能になると、オープンAIは説明。同様にプロンプトとして画像をシステムに見せれば、画像で応答できるという。
さらなる証拠
米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン副議長は、インフレ率が当局目標の2%に下がることを示す証拠がさらに得られるまで、政策金利を据え置くことが適切だとの見解を示した。ジェファーソン氏は1-3月(第1四半期)にインフレの面で進展が見られなかったことに懸念を表明した。講演では、金融政策に関して当局者がさまざまな異なる見解を持っていることから、それを伝達する際に政策の方向性に関して国民に混乱をもたらす可能性があるとも指摘した。
熱狂再び
2021年にミーム株ブームをけん引したゲームストップ株が再び熱狂の渦に包まれた。ブームの仕掛け人とされ、「ロアリング・キティ」のニックネームで知られるキース・ギル氏がソーシャルメディアに復帰するとの臆測が飛び交っていることが背景にある。ゲームストップ株は大商いの中、一時110%余り上げ幅を拡大。ボラティリティーのため取引開始直後の20分で3度、売買停止となった。
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