- ポンドが対円で16年ぶり高値、利上げ排除せずとカシュカリ氏
- 米消費者信頼感、ラファ完全制圧近づく、豊田氏の取締役選任案
円キャリー取引の投資先として、ポンドの魅力が増しているようです。日本の当局は4月以降、2回にわたって介入したとみられ、日銀の追加利上げも見込まれていますが、金融政策は依然、緩和的過ぎると指摘されています。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のハワード・ドゥ氏は、年末までに1ポンド=206円を付ける可能性もあるとみています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
16年ぶり高値
28日の外国為替市場で、ポンドは円に対して16年ぶりの高値を付けた。ユーロとドルに対しても、それぞれの節目となる高値水準へ近づいている。ポンドは対円で200円65銭まで上昇。対ユーロでは2022年8月以来の高値に向かっているほか、対ドルでは約10カ月ぶり高値まであと1%前後だ。イングランド銀行(英中央銀行)が他の中央銀行よりも長く金利据え置きを続けるとの見方が強まっている。
利上げ排除せず
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、米金融政策スタンスは景気抑制的だが、追加利上げの可能性を完全に排除したわけではないとの考えを示した。ロンドンでのイベントで、「利上げを実施する確率はかなり低いが、選択肢からは何も排除したくない」と述べた。CNBCとのインタビューでは、利下げを正当化するほどインフレが鈍化しているかどうか、時間をかけて注視すべきだとの認識を示した。
4カ月ぶり上昇
米消費者信頼感は市場の予想外に上昇した。信頼感が高まるのは4カ月ぶり。事業環境と労働市場に対するネガティブな見方が弱まった。一方、消費者は物価上昇と家計を巡り懸念を強めていることが示された。平均の期待インフレ率は今年最高に上昇した。米20都市住宅価格指数は、伸びが加速。主要な販売シーズンが本格化する中、買い手を圧迫する格好となった。
完全制圧近づく
パレスチナ自治区ガザ南部ラファの中心部にイスラエル軍の戦車が到達したと、AFP通信が報道。イスラエル軍がラファの完全制圧という目標に近づいていることが示された。AFPによれば、28日には中心部でイスラエル軍とイスラム組織ハマス戦闘員による衝突があったと住民が報告しており、当初は郊外にとどまっていたイスラエル軍の侵攻が前進していることを示唆している。
そろって反対
米議決権行使助言会社、インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は28日までに6月18日に開かれるトヨタ自動車の定時株主総会で豊田章男会長の取締役選任議案に反対を推奨した。豊田会長の選任を巡ってはISSの競合のグラスルイスも反対推奨しており、トヨタグループ内での不正が相次ぐ中、両社の判断がそろった。
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