グラス美亜
- KK線を歩行者のための場所に再生、2029年に部分開通へ
- 歩道橋中心のインフラ、車優先メンタリティーを反映-アルマザン氏
ニューヨークの「ハイライン」のような空中遊歩道が東京に誕生する。戦後日本の都市計画では自動車が優先されてきたが、歩行者に優しい考え方に変わりつつある。
主要高速道路の一部を地下化する計画により、東京高速道路としても知られるKK線の重要性が低下している。KK線を取り壊すかどうかの議論の後、都は2021年、2キロメートルの区間を歩行者のための場所に再生することを決定した。このプロジェクトは29年に部分開通し、全体の完成は30年代あるいは40年代を目指している。
今月にはKK線を数日間一般公開するイベントで開催され、未来の歩道がどのようなものになるかを都民は垣間見た。新幹線が間近を疾走する光景に目を奪われながら、来場者は高層ビルの間を横切った。
このプロジェクトはニューヨークのハイラインからインスピレーションを得ているが、大きな違いがいくつかあるという。一部の区域はハイラインよりも広くなり、小さな店舗や腰掛け、緑地、アクティビティーができるスペースが確保される。
東京では多くの場所が歩行者に優しいが、大きくて交通量の多い道路では歩道橋でしか渡れないことが多く、アクセスのしやすさが大きな問題になっている。慶応義塾大学で公共空間と建築を専門とするホルヘ・アルマザン准教授は、このような車優先のインフラは1960年代からの日本における古いメンタリティーを反映していると語る。
同氏は「今は自動車を見直さなければならない時期だ。交通量の減少と歩行者スペースの拡大は、常に歓迎すべきことだと思う」と述べた。
原題:A New York-Style High Line Is Coming to Tokyo(抜粋)