By ロイター編集
2時間前更新
[12日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)は11─12日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25─5.50%に据え置いた。最新の金利・経済見通しでは年内に1回の0.25%ポイントの利下げ実施が想定され、利下げ着手は12月になる可能性が示された。
パウエルFRB議長がFOMC後に行った会見の内容は以下の通り。
*米経済は相当な進展を遂げた
*米経済における雇用の力強い増加が継続
*インフレは大幅に緩和したが、依然として高すぎる
*需要と供給を一致させるために制約的な政策スタンスを維持している
*最近の指標は経済成長が依然として堅調なペースで拡大していることを示唆
*民間国内最終消費(PDFP)はより明確なシグナルであり、依然として力強い
*消費支出は引き続き堅調
*設備投資は低調なペースから回復
*労働市場はバランス改善に向かっている
*4月と5月の雇用ペースは依然として堅調
*失業率は依然として低水準
*広範な指標は労働市場がパンデミック(世界的大流行)前の水準に戻ったことを示唆
*労働市場に関する全般的な指標は比較的タイトだが過熱していないことを示している
*労働市場の力強さが継続すると予想
*インフレは著しく緩和した
*最近の月次インフレ指標は幾分緩和
*より最近のインフレ指標は緩和を示している
*インフレリスクに引き続き細心の注意を払う
*今年はこれまでのところ、利下げするためのインフレに対する自信が高まっていない
*控えめな一段の進歩を遂げたが、インフレに対する信頼を高めるにはさらに良好なデータが必要
*経済見通しのサマリーは計画でもいかなる決定でもない
*経済がなお堅調でインフレが持続する場合、適切な限り金利を維持する用意があり、必要な限り金利を据え置く
*政策は良好な状況にある
*引き続き会合ごとに決定を下す
*見通しに高い信頼を置いていない
*きょうのインフレ指標を歓迎、今後も同様の指標を期待する
*インフレが2%に戻るという自信がさらに必要
*利下げの試金石はインフレが2%に向かっているという自信の高まり
*データに依存することで合意している
*FRBが示した全ての金利見通しは妥当
*特定の利下げに対するコミットメントはない
*一段の確信と一段と良好なインフレ指標が必要、利下げ開始にどの程度必要かは述べない
*リスクバランスと見通しも検証する
*労働市場の弱さの兆候を監視していくが、現時点ではそのような兆候は見られない
*政策緩和が正当化されるほどの確信は現時点では得られていない
*FOMC参加者は、今朝発表のCPIを見通しに反映させることが許可されていたが、ほとんどの政策担当者は更新していない
*退職者数は減少傾向にあり、求人件数も減少している
*失業は依然として低水準にあるが、若干軟調になっている
*労働市場はより良好な均衡に向かう中で徐々に冷え込んでいる
*労働市場は数年前のように過度に過熱していない
*金利予測の変化で最も重要なのはインフレだった
*第1・四半期のインフレを巡る進展が停滞したため、利下げ着手に時間がかかるとの結論に達した
*インフレの進展が遅いため利下げは後ずれした
*今日発表のCPIは誰もが予想していたより良好だった
*金利がパンデミック前の水準まで下がる可能性は低いとの見方が広まりつつある
*現在の経済とゆがみを踏まえて政策を策定
*金利が十分制約的であるかという疑問は、時間が経てば答えが出る
*政策は現時点では制約的、期待通りの効果が出ているという証拠はかなり明確
*われわれの政策スタンスはほぼ正しい
*必要に応じて政策を調整する用意がある
*インフレ鎮静化はパンデミックによるゆがみの解消と金融政策の補完によるもの
*金融政策は制約的で、経済はいずれ軟化すると考えられる
*誰も利上げを基本シナリオとして想定していない
*堅調な労働市場と良好な成長とともに、インフレ面では良好な進展がある
*目標を達成するために、最終的に金利を引き下げる必要がある
*経済は現時点で、われわれが望む状況になっている
*景気の緩やかな減速を背景に、インフレ抑制で良い成果が見られる
*住宅を巡る状況は複雑
*最終的に、住宅市場に対する最善策はインフレ抑制だ
*銀行システムは堅固かつ十分な資本があり、良好な状態だ
*全体的にインフレ圧力は低下しているが、住宅以外のサービスでは依然としてインフレが高まっている
*財の輸入価格が驚くほど上昇している
*賃金は依然として持続可能な水準を上回って推移している
*最初の利下げだけでなく金利の全体的な道筋が重要だが、最初の利下げは経済にとって重大な意味を持つ
*今日のCPIのような指標は正しい方向への一歩だ
*インフレ抑制に向けできることは全てやっている
*われわれは目標をやり遂げるまで継続するという段階にある
*経済成長が堅調であることに勇気づけられている
*家賃の「高騰」が住宅インフレ率の低下につながるには数年かかる可能性
*家計部門はかなり良い状態だが、低所得者層への経済的圧力は高まっている
*われわれができる最善のことは、強力な雇用経済を育成すること
*失業率が予測を上回った場合、われわれはそれを予期せぬ弱体化と見なすだろう
*労働市場が弱含みで推移していることが問題視されれば、対応を検討する
*利下げを開始するには、労働市場や経済成長、インフレに関するデータを総合的に判断する
*利下げ時期を示す段階ではない
*われわれは、直面している両面的なリスクを十分に認識している
*長く待ちすぎるリスクも、早く動きすぎるリスクも理解している
*インフレ鎮静化に対する確信が深まるまで、政策を緩和することは適切でない
*現在のアプローチは正しい
*われわれは今、利下げに対し慎重に取り組む余地がある
*住宅価格が緩やかになるなど、利下げを決定するような変動要因は一つもない