- 介入警戒感再び、日本を為替監視リストに、英中銀は利下げ視野か
- S&P500種の最高値更新に警鐘、インフレ2%到達は1-2年先に
足元で再び円安が進行しています。ニューヨーク時間には一時1ドル=158円94銭を付けました。門田真一郎氏らバークレイズ証券のストラテジストは、円の過度な下落を阻止するには日米の金利差が4-4.5ポイントになる必要があるとの見方を示しています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
高まる介入警戒感
外国為替市場で円相場は対ドルで6営業日続落。34年ぶり安値水準に再接近しつつある。4月29日に付けた160円17銭も視野に入ってきた。市場では日本の当局による円買い介入への警戒も再び高まっている。JPモルガンのストラテジスト、棚瀬順哉氏と斉藤郁恵氏はリポートで、為替市場での「行き過ぎた」動きや「投機的」な動き、「経済のファンダメンタルズから逸脱した」動きがあると判断すれば、財務省は再び介入に動く用意があると指摘した。
「監視リスト」に追加
米財務省は為替慣行に関する「監視リスト」に日本を追加した。ただ日本や他の貿易相手国を為替操作国に認定するには至らなかった。同省は、日本が今年に入り円を支えるため介入に動いたことを指摘しつつ、日本の2国間貿易および経常収支における大幅な黒字に焦点を当てた。
利下げ視野か
イングランド銀行(英中央銀行)は、政策金利を5.25%で据え置くと発表した。より多くの政策委員が利下げ支持に近づいていることを示唆し、夏の終わりまでに利下げが実施されるとの期待を後押しした。議事要旨によれば、9人の金融政策委員会(MPC)メンバーのうち何人かにとって利下げ見送りの決定は「微妙なバランス」に立つものだった。トレーダーの間では初回利下げは8月が有力視されている。
最高値更新に警鐘
S&P500種株価指数は最高値更新を繰り返しているが、株価を押し上げている数社の大手ハイテク企業を除けば、エンジンはガス欠状態のように見える。今年の上昇に参加する銘柄は少なくなっており、ブルームバーグが先週末までに集計したデータによると、同指数構成銘柄のほぼ3分の1が過去1カ月に1カ月ぶり安値を付けている。1カ月ぶり高値を付けたのはアップルやエヌビディアなどわずか3.2%の企業に過ぎない。
1、2年先に
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、金融当局はインフレ率を目標の2%へと引き下げるとしつつ、それには1、2年かかる可能性が高いとの見解を示した。ミシガン州銀行協会の年次会合で総裁は、インフレ率について「2%に戻すにはもう少し時間がかかるだろうが、その水準に到達すると私は確信している」と述べた。政策金利の道筋については、経済情勢に左右されると強調した。
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