- 共和党の副大統領候補にバンス氏、インフレ抑制に自信とFRB議長
- ゴールドマン大幅増益、7月利下げに「論拠」、トランプ・トレード
「ラストベルト(中西部のさびた工業地帯)」の貧困家庭で育ったバンス米上院議員(共和、オハイオ州)。数人に絞られた候補者の中から、トランプ氏が副大統領候補に選びました。エール大学ロースクール卒業。ベンチャーキャピタリストとしての職歴やイラク駐留などの経験を持っています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
バンス議員を選ぶ
トランプ前米大統領は副大統領候補にバンス上院議員を選出したと発表した。ポピュリスト政策の擁護で名を上げた人物が、一躍共和党の新星となった。「熟考に熟考を重ねた結果、そして多くの人々の素晴らしい才能を考慮した結果、副大統領の座に最もふさわしい人物は、偉大なるオハイオ州のバンス上院議員だと決定した」。トランプ氏は共和党全国大会の開幕日に、自身のソーシャルメディア「トゥルース」で発表した。
自信深める
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、4-6月(第2四半期)の経済データで、インフレが当局目標の2%に向かって低下しているとの自信を政策当局者が深めたと述べた。投資会社カーライル・グループの共同創業者デービッド・ルーベンスタイン氏によるインタビューで発言。議長は「1-3月(第1四半期)には自信を高めさせるものは何も得られなかった。だが、先週発表された1つを含む第2四半期の3つの指標で、幾分自信は深まった」と語った。
2.5倍増益
ゴールドマン・サックス・グループの4-6月(第2四半期)利益は、前年同期の2.5倍に拡大した。前年のこの時期は業界全体でディールメーキングが低迷していたほか、不動産投資やコンシューマーバンキング事業の損失によって利益が大幅に減少していた。今回の業績をけん引したのはトレーディング部門で、債券および株式のトレーディング収入はいずれもアナリスト予想を上回った。一方で、M&A(企業の合併・買収)助言手数料収入はJPモルガン・チェースより少なかった。この事業でトップクラスのゴールドマンがライバル行に後れを取るのは異例と言える。
「確かな論拠」
ゴールドマンのエコノミストらは、米金融当局が早ければ7月30、31日に開催する次回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを実施する「確かな論拠がある」との見方を示した。月次インフレの変動の大きさなどを指摘し、一時的にインフレが再加速した場合「9月利下げの説明がしづらくなる可能性がある」と分析。失業とインフレに関する最新データはフェデラルファンド(FF)金利4%が妥当であることを示唆するとし、それに応じて「調整利下げが近いうちに始まる」とした。ただ、利下げ開始は9月という予測自体は変えていない。
トランプ氏勝利の見方で
トランプ氏の暗殺未遂事件を受けて、いわゆるトランプ・トレードの勢いが市場全体で強まっている。同氏のメディア企業トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループは、取引開始直後に一時50%上昇。トランプ氏勝利の可能性が高まったとの見方から、銃器メーカーや民間刑務所の運営会社、仮想通貨の採掘企業など、同氏の返り咲きで恩恵を受けるとみられるセクターにも買いが集まっている。
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