- 米利下げ観測強まる、大規模な囚人交換が成立、英利下げ
- OPECプラス減産維持へ、肥満症治療薬が心血管系にも効果
マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。
年内3回
米供給管理協会(ISM)が発表した7月の製造業総合景況指数は、過去8カ月で最大の活動縮小を示した。受注と生産の縮小が加速し、雇用の指数は4年ぶりの低水準となった。新規失業保険申請件数はほぼ1年ぶりの水準に増加。金利スワップ市場では年内3回の利下げが完全に織り込まれ、10年債利回りは2月以来、初めて4%割り込んだ。
大型囚人交換
ロシアと西側で合計24人の囚人交換が成立した。ロシアは米紙ウォールストリート・ジャーナルのエバン・ゲルシコビッチ記者と元米海兵隊員のポール・ウィーラン氏を釈放した。今回の囚人交換では16人が西側へ、8人がロシアにそれぞれ帰国する。身柄の引き渡しはトルコのアンカラ空港の滑走路で行われた。ロシア・チェチェン共和国の分離主義者を2019年にベルリンの公園で殺害し、ドイツで終身刑を言い渡され服役中だったワジム・クラシコフ受刑者も含まれる。
4年ぶり利下げ
イングランド銀行(英中央銀行)は政策金利を5.00%に引き下げると発表した。利下げは2020年序盤以来。中銀は慎重に緩和を続ける方針も示唆した。議事要旨によれば、金融政策委員会(MPC)メンバーの5人が0.25ポイント利下げを支持、4人が据え置きを主張した。利下げを支持した委員の一部は「微妙なバランス」で判断したという。
減産縮小を維持
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成するOPECプラスは、合同閣僚監視委員会(JMMC)を開催し、10月以降に減産幅を縮小する方針を維持した。匿名を条件に述べた代表団によれば、OPECプラスは1日にオンライン形式で会合を開催。会合では具体的な勧告は出さなかったという。OPECプラスのウェブサイトに掲載された声明でも確認された。OPECプラスは、10月から徐々に減産幅を縮めることで合意している。
肥満症治療薬
米イーライリリーの肥満症治療薬「ゼップバウンド」が、肥満に関連した心不全の患者の長期的な健康状態を改善させたことが、治験で示された。同薬の心血管系への効果が明らかになった格好だ。同社の発表によれば、ゼップバウンドを投与された患者では死亡や入院など不良な転帰をたどるリスクがプラセボ(偽薬)群と比較して38%低かった。ゼップバウンド投与群ではまた、息切れや疲労、不整脈といった心不全の症状も有意に軽減した。リリーは治験結果を年内に国内外の規制当局に提出する計画。
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