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  • エヌビディア決算、バークシャー時価総額、スーパー・マイクロ株
  • 注目の米統計発表が遅れた理由、老後を意識し蓄財に励むX世代

マーケットで話題になったニュースをお届けします。一日を始めるにあたって押さえておきたい5本はこちら。

注目決算

人工知能(AI)向け半導体メーカー大手エヌビディアが28日に示した売上高見通しは、最も楽観的な市場予想を下回った。爆発的な成長が衰えるとの懸念をあおった。発表資料によると、8-10月(第3四半期)第3四半期の売上高は325億ドル前後になる見通し。アナリストの予想平均は319億ドルだったが、一部では379億ドルに上るとの見方もあった。5-7月(第2四半期)の売上高は市場予想を上回った。

1兆ドルクラブ

ウォーレン・バフェット氏率いる投資・保険会社バークシャー・ハサウェイの時価総額が、初めて1兆ドルを超えた。この日の株式市場でバークシャー・ハサウェイ株は一時1%余り上昇。保険部門の堅調な業績や景気への楽観を背景に株価は今年に入って堅調に推移し、S&P500種株価指数を大きく上回るパフォーマンスとなっている。ハイテク業界以外で時価総額1兆ドルに到達した米企業は同社が初めて。

時間が必要

スーパー・マイクロ・コンピューターは2024年度(6月30日終了)の年次報告書(フォーム10K)を適時に提出できないとの見通しを示した。届け出で同社は、「財務報告を巡る内部統制の構造および運用の有効性の評価を完了させるのに」さらなる時間が必要だと説明。届け出には、既に発表した会計年度および四半期の「業績について修正は行っていない」とも記されている。空売り投資家ヒンデンブルグ・リサーチは27日、スーパー・マイクロを調査した結果、「明白な会計上のレッドフラッグ(危険を知らせる赤旗)」が明らかになったと指摘していた。28日の市場でスーパー・マイクロ株は急落した。

不手際認める

21日の米雇用統計の年次ベンチマーク(基準)改定データ発表が遅れたのは、テクニカルな不具合が原因だったと米労働省の報道官が明らかにした。データが公になる前に電話で問い合わせた一部の銀行に、同省スタッフが数字を教えたことも認めた。労働統計局(BLS)は、今後はソーシャルメディアなど複数のプラットフォームを通してデータを公表し、予定された時刻に確実に発表すると表明した。新たな方針として、数字が広く共有されていることをBLSの上級幹部が確認するまで、スタッフはデータの問い合わせに応じて数字を教えることはできなくなったと、労働省の報道官が電子メールで説明した。

年金ミリオネア

フィデリティの確定拠出型年金401kプランでは、残高が100万ドル(約1億4500万円)を超えた米加入者が過去最高の49万7000人を記録した。退職の時期が視野に入り始めたX世代が、老後の蓄財に力を入れている状況が背景にある。44歳から59歳の米国人による個人年金勘定(IRA)拠出金の総額は、前年比で30%増加。X世代の多くは子どもの学費を捻出し、高齢の親を抱え、医療コストの高騰に頭を悩ませている。こうした中で自分たちの老後に資金を回していることは特筆に値すると、フィデリティ・ウェルスのロジャー・スタイルズ社長は指摘した。

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